【宜野湾】「先生、この漢字なんて読むの?」「計算これで合ってる?」-。宜野湾市愛知区自治会(上里広幸会長)と地域の退職教員らが夏休みを迎えた子どもたちを集め宿題を指導する、恒例の「まつぼっくり教室」が22~24日、同区公民館で開かれた。集まった約30人の児童たちの中には3日間で早くも宿題帳をやり終えた子もいて、夏休みの残り約1カ月間を「何して遊ぼう」と目を輝かせていた。

みんなで楽しみながら夏休みの宿題に取り組む子どもたち=24日、宜野湾市愛知区公民館

 地域ぐるみでの、このような宿題教室は県内でも珍しいという。28日には3日間頑張った「ご褒美」として、自治会がお弁当費用を出し南城市の玉泉洞や八重瀬町の港川フィッシャー遺跡などを見学するバスツアーも行われた。

 「退職後も子どもたちと関わり、地域の教育力を上げていきたいと思った」。2004年の教室開始当初から関わる下地昭榮さん(77)は、きっかけを振り返る。

 愛知地区は集合住宅などもあって市内でも比較的人口移動が多く「古くからの住民は3割ほど」(上里会長)だが、その分地域の活動に熱心に参加する新住民が多かったことも後押しとなった。

 現在では元教員だけでなく子ども会や教育隣組といった父母たちも参加し、飲み物や教室後のおやつの用意、子どもたちの指導にもあたる。

 「子どもが何人もいて働く母親にとっては宿題の“進行管理”が一番大変。採点まで面倒を見てくれるこの教室は本当にありがたい」とは、きょうだいを通わせた佐伯つつじさん(42)。他の地域のママ友から、うらやましがられるのだという。

 娘の宜野湾小5年生、彩夏さん(10)は「分からないところは先生が丁寧に教えてくれるから、1人で宿題するよりはかどる」。同級生の嘉納彩実さん(10)も「学校より先生がたくさんいるので手を上げるとすぐ来てくれる」と教室のメリットを教えてくれた。

 指導役として登録する約10人の退職教員の1人で元市教育長、宮城茂雄さん(67)は「手持ちぶさたな引退生活のいいアクセントだ」と、教える側にとってもうれしい教室の利点を強調していた。