1959年11月3日の文化の日、兵庫県西宮市の甲子園阪神パークはレオポン誕生のうれしいニュースに沸いた。レオポンとは「レオパード(ヒョウ)」の父と「ライオン」の母を持つ雑種で、世界初の人工交配成功例であった。

ヒョウの父とライオンの母を持つレオポン(剥製)

 このころ、世界では猛獣の新種作りに躍起になっていたが、米ソルトレークシティー動物園のライガー(ライオン雄とトラ雌)、南アフリカプレトリア市動物園のタイゴン(トラ雄とライオン雌)各1頭の成功例しかなかったという。

 これらは科学というより興味本位の域を出ず感心できないが、この成功は「種」の概念を考える上で重要な真実をつまびらかにしたという点で大きな一歩であったことは間違いない。(県立博物館・美術館主任学芸員 山﨑仁也)

 開催中の「大哺乳類展~ぼくらのなかまたち」の見どころを紹介する。同展は沖縄県立博物館・美術館で9月6日まで。問い合わせは同館、 電話098(941)8200。