沖縄県内大手の産業廃棄物処理業者「倉敷環境」がごみを不法投棄した疑いのある問題で、県が、業務を引き継ぐために同社の関連会社「倉敷」が提出した焼却炉などの借り受け許可申請を認めない方向で最終調整に入ったことが分かった。16日までに一部の与党会派の議員や同社関係者に同様の考えを説明した。県は月内に倉敷環境の廃棄物処理法に基づく産廃処分業などの許可を取り消す方針で、影響を抑えるため、県内最大の処理容量を有するセメント製造販売「琉球セメント」(浦添市)を中心に受け皿の確保を急いでいる。

倉敷環境が積み上げたごみ山=8月31日、沖縄市池原(小型無人機から)

 県は倉敷の申請を9月に受理、内容審査を進めていた。不法投棄の疑いで許可を取り消される倉敷環境の焼却炉などについて、同じ住所に新しく設立された関連会社がそのまま借り受けることに、廃棄物処理法を所管する環境省が難色を示したという。県議会は近く土木環境委員会(新垣清涼委員長)を開き、県に事情を聴いた上で、沖縄市池原に倉敷環境が積み上げた「ごみ山」などを視察する方針。

 同社は長年、米軍関連ごみを含め分別が十分でない廃棄物も受け入れて業績を伸ばしており、許可取り消し後に他業者が受け皿となるには分別の徹底が必須となる。中小零細事業者には分別作業にかかるコスト負担が課題となりそうだ。

 一方で最大の受け皿となる見通しの琉球セメントは、セメントを製造するための原燃料に再利用できる木くずや建設廃材、廃プラスチック、焼却灰などの廃棄物受け入れに応じる方針。ただし同社が原燃料に適すると判断した廃棄物であるのが条件になるという。同社は本紙取材に「地域に根差しているわが社としては、県内の経済活動に支障をきたさないようにできる限りの協力をする考えだ」と回答。一方で「製品の品質に支障が出ることはあってならないので、できる範囲で受け入れていきたい」とした。(政経部・銘苅一哲、社会部・篠原知恵)