七夕の7月7日に迎えた15回目の結婚記念日。沖縄県豊見城市の安次富郁哉さん(64)、やよいさん(49)は、食事に訪れたANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで1枚ずつ短冊を書いた。お互いに見せ合うことなくササにつるした願い事は、「結婚式も挙げていないから、記念写真だけは撮りたい」「妻のためにぜひ撮りたい」。一緒に暮らすうちに顔が似て、願い事まで同じになったなんてと笑う2人のために、ホテル側は18日、親族を招いて挙式と記念撮影をプレゼントした。(政経部・平島夏実)

七夕企画のプロジェクトリーダーを務めた(左から)ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューの吉元恵さん、新郎の安次富郁哉さん、新婦のやよいさん=18日、那覇市の同ホテル

15年越しの結婚式に臨む安次富郁哉さん(中央左)とやよいさん(同右)=18日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

七夕企画のプロジェクトリーダーを務めた(左から)ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューの吉元恵さん、新郎の安次富郁哉さん、新婦のやよいさん=18日、那覇市の同ホテル 15年越しの結婚式に臨む安次富郁哉さん(中央左)とやよいさん(同右)=18日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 郁哉さんは保健学を教える大学教授。父の勲さんが亡くなった際、かつての教え子だったやよいさんが学年代表で弔辞を送ったことから再会した。2002年には入籍したが、やよいさんが「ウエディングドレスを着るのはもっとダイエットしてから」と思ううち、15年がたっていた。

 「あなたこそ痩せなさいよ、と思われていることは分かってた」。保健師のやよいさんは、勤務先で脱メタボの指導をするたび自分の体形が気になっていたという。遠ざかるウエディングドレス。一方で、結婚の思い出を40代のうちに残したいとの思いは募った。車いすの母、金城初枝さん(85)が喜ぶ姿も目に浮かんだ。

 沖縄ハーバービューに寄せられた短冊261枚の中から安次富さん夫妻が選ばれたのは、そんな矢先だった。プロジェクトチームリーダーの吉元恵さん(43)は「最終選考に残った短冊は2枚。どちらを選ぶか悩んでいたところで実は夫婦と分かり、総支配人と興奮した」と振り返る。記念写真だけでなく、挙式も合わせてプレゼントすることが決まった。

 本番まで約2カ月、やよいさんは個人指導型のダイエットで8キロ減量した。郁哉さんは4Kテレビを買おうとためていたお金で応援した。そんな2人を、牧師は「これからもお互いのことを思いやりましょうね。アーメン」と祝福。ホテルは、天の川をイメージした青いパーティーカクテルを振る舞った。

 「今から15年後も2人で同じ夢を追いかけたい」。夫妻の新たな願い事に、親族約40人が拍手を送った。