仮想通貨ビットコインの取引所マウントゴックスを運営する会社の経営者が逮捕されました。

 不正操作と売買繰り返しのイメージ

 Q ビットコインとは何ですか。

 A インターネット上で流通する仮想のお金です。紙幣や硬貨のような実体はありません。デジタル化されたデータが価値を持ち、本物のお金のように送金されたり、決済手段として使われたりしています。「ナカモトサトシ」という人物の論文に基づき、2009年ごろ登場しました。

 Q 誰が管理しているのですか。

 A ビットコインに管理者はいません。円やドル、ユーロといった一般的な通貨は国家や中央銀行が発行量などを管理しているのに対し、高度な暗号技術を使ったコンピュータープログラムによって自律的に運用されています。取引はネットワーク上の利用者が一対一で行うのが基本で、個々の取引が正しく行われたかを相互にチェックし、全て記録されます。取引履歴は過去にさかのぼって確認できます。

 Q どんなメリットがありますか。

 A パソコンやスマートフォンに財布のアプリを設定し、ビットコインを購入すれば誰でも簡単に使えるほか、金融機関のような手数料がほとんどかからず、送金や決済は24時間・365日いつでも可能です。

 Q 電子マネーとの違いは何ですか。

 A 電子マネーの価値は変動しませんが、ビットコインの価値は毎日変動しています。現在は1BTC(ビットコインの単位)が280米ドルぐらいですが、過去には千米ドルを超えたこともあります。

 Q マウントゴックスとは何ですか。

 A ビットコインの売買を仲介する取引所の一つです。かつて世界最大の取引所でしたが、昨年2月に運営会社「MTGOX」が経営破綻し、現在も破産手続き中です。

 Q なぜ破綻したのですか。

 A 管理していた約65万BTCと顧客からの預かり金約28億円が消失し、債務超過に陥りました。運営会社は「不正アクセスを受けたのが原因」と説明していました。

 Q 運営会社の代表取締役はどうして逮捕されたのですか。

 A 容疑者は、取引所のシステムでデータを不正操作し、自分名義の米ドル口座残高を100万ドル水増しした疑いが持たれています。警視庁によると、取引所の運営を始めた11年ごろから少なくとも約30回にわたり現金やコインの残高を水増しする不正操作をしていて、現金の水増しは総額数十億円に上るとみています。

 Q 今後、捜査はどう進むのですか。

 A 容疑者は逮捕容疑とは別に、顧客の預かり金や会社の資金などを管理していた銀行口座から約11億円を関連会社などに送金していたとみられ、一部は私的に使った可能性があります。警視庁は裏付けが取れた分について業務上横領の疑いで再逮捕する方針で、今後、ビットコインが消失した経緯についても詳しく調べることにしています。(共同通信)