沖縄防衛局は3日、県が取り下げを求めていた名護市辺野古の新基地建設の本体工事に向けた事前協議書について、取り下げないとする回答文書を県に提出した。県は事前協議書を確認し、14日までに防衛局へ質問し資料提供を求める方針。防衛局の回答を受け、翁長雄志知事は3日の臨時会見で「大変残念」と述べた。

事前協議書をめぐる流れ

 事務手続き上、協議書の受理は済ませていることから翁長知事は協議自体は「受理したところから始まっている」との認識。だが、事前協議の「進め方」については段階的か全体的かで見解が分かれており、防衛局への質問であらためて県の見解を示していくとみられる。

 防衛局は取り下げない理由として、事前協議書で示した護岸の一部12カ所の実施設計について「残る護岸の実施設計の進捗(しんちょく)に伴い、(先行して協議する部分の設計が)変更されるものではない」と、段階的な協議は留意事項に反するものではないと説明。那覇空港の滑走路増設事業では、同様に分割して協議されたことを挙げた。

 環境保全策で、県が求める全体まとめての協議については「分割して各段階ごとに協議することは、留意事項に沿うもので問題ない」との見解を示した。

 防衛局は7月24日に提出した事前協議書で、全部で22カ所ある護岸のうち12カ所の実施設計と環境保全対策を示した。県は「連続した一体の護岸全体の環境影響に対して対策を検討すべきもの」などとして、受理した上で29日に取り下げを要請した。

 前県政が埋め立て承認時に付した「留意事項」では、「工事中の環境保全対策等について実施設計に基づき環境保全対策、環境監視調査および事後調査について詳細検討し県と協議を行うこと」を求めているが、協議の進め方には触れていない。