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  • 政府は辺野古新基地工事を1カ月中断し沖縄県と集中協議する
  • 翁長知事は協議期間中、埋め立て承認取り消しの判断を棚上げ
  • 菅氏が11日にも来県し対話を始めるが知事は辺野古断念を迫る考え

 菅義偉官房長官は4日午前の閣議後会見で、米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設の作業を10日から9月9日までの1カ月間、中断すると発表した。翁長雄志知事も同日の臨時会見で、辺野古沿岸の埋め立て承認取り消しなどの手続きをその間停止する意向を示した。対立が続く辺野古問題について、集中的に協議する場を設ける。菅氏は今月11日に来県して翁長知事と会い、協議を始める見通しだ。また政府は、沖縄県が求めてきた岩礁破砕に関する辺野古沿岸の立ち入り調査を、期間中に許可する前提で、県との最終調整に入った。

作業中断発表を受け会見する翁長雄志知事=4日午前11時2分、沖縄県庁

名護市辺野古移設で、政府と県の集中協議に向けた内容の骨子

作業中断発表を受け会見する翁長雄志知事=4日午前11時2分、沖縄県庁 名護市辺野古移設で、政府と県の集中協議に向けた内容の骨子

 昨年7月1日に新基地建設の作業が始まって以降、政府が自主的に中断するのは初めて。翁長知事と菅官房長官が先月4、31日に会談したほか、安慶田光男副知事が水面下で話し合うなど、一時中断と集中協議の実施を模索してきた。

 今後、早い時期に協議の日程や枠組みを調整する。

 協議の中で、政府は「普天間の危険性除去には辺野古が唯一の解決策」という姿勢や沖縄の負担軽減策を説明し、理解を求める。県は「新基地建設は不可能」という翁長知事の考えを、歴史的な背景や海兵隊の沖縄駐留に軍事的合理性がないと訴えることで裏付け、断念を迫る。

 昨年12月の翁長知事の就任後、平行線のままの主張をぶつけ合い、解決の糸口を探る狙いがある。一方、互いに方針転換する考えがないことから、協議の先行きを見通せない。

 期間中、政府は辺野古沿岸の海上ボーリング調査中断、スパット台船撤去、キャンプ・シュワブ内への資材搬入停止を実施。県は埋め立て承認取り消しの作業など、法的、行政的な手続きを一切行わないことで合意したという。

 沖縄防衛局は埋め立て本体工事に向けた実施設計と環境保全対策の協議書を県に提出し、14日までの質問を求めているが、この協議も一時的に棚上げする。

 菅氏は「政府の考え方をもう一度説明したい」と強調し、「夏まで」と明言してきた本体工事着手の遅れには「1カ月間は全てのことを停止する」と述べるにとどめ、言及を避けた。

 翁長氏は厳しい交渉になるとの認識を示した上で、「対話の道が開け、工事がストップしたのは前進だ」と評価。「県の主張をしっかり持ち、全力で議論したい」と決意を見せた。