オキナワトゲネズミが2008年、本島北部で見つかった。30年間人目に触れず、絶滅が危ぶまれていた幻のネズミだ。見た目はごくありふれたネズミだが、触ってみるとまさに“トゲネズミ”である。

絶滅が危ぶまれていた幻のネズミ、オキナワトゲネズミの剥製と全身骨格

 これを含む琉球列島固有種のトゲネズミ類3種のうち、アマミトゲネズミとトクノシマトゲネズミは他の哺乳類にある、オスになるために大切なY染色体がなく他に類例がない。さらにオキナワ-はY染色体が他の染色体と合体し、新たな染色体をつくった。

 もし絶滅していたら、哺乳類の常識を覆す進化は闇に埋もれていたことになる。やはりどんな種も絶対に絶滅させてはならない。(県立博物館・美術館主任学芸員・山﨑仁也)=おわり