國場組や琉球大などの研究グループが、泡盛蒸留粕(かす)で土壌の微生物を活発化させ、油分の分解を促進する添加材を開発、特許を取得した。土壌微生物の活動を活発化させる有機物の窒素の代わりに粕を利用。リンと一緒に加えた活性材を汚染土に混ぜ、汚染レベルが基準値以下になる効果を実証した。同グループは「産業廃棄物として処理される粕の有効利用で、土壌浄化の低コスト化につながる」と期待している。

パワーショベルでかき混ぜられる泡盛粕の入った汚染土=2014年1月、うるま市内(提供)

バイオレメディエーション剤の効果

パワーショベルでかき混ぜられる泡盛粕の入った汚染土=2014年1月、うるま市内(提供) バイオレメディエーション剤の効果

 同グループは(1)リンと窒素を加えた汚染土(2)リンと粕を加えた汚染土-で、汚染の基準となる油臭指標の推移を比較した。

 実験開始から80日経過後、(1)と(2)のいずれも油臭の基準値を下回り、油分の分解を促す効果が確認された。

 また、泡盛粕を代用した場合、汚染土1立方メートル当たりの資材費が窒素を使用した場合と比べて約2千~3千円ほど安くなるという。

 同社は効果実証後、リンと粕を使った微生物を活発化させる栄養資材「バイオレメディエーション剤」を開発。4月に特許を取得した。國場組土木工事部の松田幸弘参事は「一般的な給油所の跡地で400立方メートルほどの汚染土が想定される。米軍基地の跡地など広大な場所であるほど大幅なコスト削減につながる」と話した。

 また、粘度の高い汚染土にリンと窒素のほか琉球石灰岩を混ぜ合わせる試験も実施。気孔が多いアルカリ性の琉球石灰岩を加えることで空気の通りを良くし、土壌の酸性度も抑えられ、油分の分解が促進された。この工法についても特許を出願している。

 7月31日、県庁で開かれた微生物を活用した汚染土壌の浄化処理技術の開発に取り組む「バイオ土壌浄化技術研究会」(松田幸弘会長)の研究発表会で報告した。

 同研究会は、県商工労働部の事業に採択された県内土木建築業者や大学などの共同事業体5グループで構成。EM研究機構や大鏡建設、熊谷組、アースノートなどの4グループも4年度間の事業の研究成果を発表した。