在沖米海兵隊の上等兵(21)が那覇市で飲酒運転し死亡事故を起こした疑いで逮捕された事件で、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は20日、沖縄県庁で翁長雄志知事と会談し謝罪した。知事は「米軍の対策は極めて不十分だ」と抗議。相次ぐ事件・事故に「信用できず、とてもよき隣人とは言えない」と強く批判した。

翁長雄志知事(右)に頭を下げて謝罪するニコルソン四軍調整官(左から2人目)ら=20日午後3時半、沖縄県庁

 一方、県警捜査関係者によると、上等兵は逮捕前の任意の取り調べに「基地内で酒を飲んだ」と話したという。那覇署が供述の裏付けや防犯カメラなどから走行ルートの特定を進めている。同署は21日、上等兵を那覇地検へ送検する方針。

 ニコルソン氏は会談冒頭、頭を下げて謝罪。「米国を代表し被害者と遺族に哀悼の意を表したい」と述べた。また「われわれの駐留の結果、事件が起きたことに謝罪する」と語った。その上で「県民の怒りへの言い訳はない。改善に向けた取り組みをしてきたが努力が足りなかった」と述べた。

 一方、翁長氏は繰り返される事件・事故に「県民は勘弁してくれという気持ちだ」と重ねて批判した。ニコルソン氏は会談後、記者団に公務外にもかかわらず容疑者が軍車両を運転していた理由を「捜査中だ」と明らかにしなかった。

 会談に先立ち、富川盛武副知事は県庁に外務省沖縄事務所の川田司大使、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を呼び抗議した。富川氏は米軍の飲酒禁止措置に触れ「(措置は)過去に何度もあった。歯止めがかかるか疑問だ」と不信感を示した。

 19日午前、那覇市の国道58号で牧港補給地区所属の上等兵が運転する米軍トラックが同市の男性会社員(61)の軽トラックと衝突し、男性は死亡した。那覇署は、自動車運転処罰法違反(過失運転致死)と道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで上等兵を逮捕した。