学校健診の項目に、側弯(そくわん)症検診があります。新学期がはじまり学校健診で側弯症を疑われ、2次検診を受けるように学校からお手紙をもらった生徒さんもいることでしょう。側弯症とは背骨が横に曲がってしまう病気です。側弯症にはいろいろ種類が有りますが、学校検診で見つけようとしているのは特発性側弯症という、原因が分かっていない側弯症です。

 側弯が進行すると心臓や肺を圧迫して呼吸機能に悪影響を与え、平均寿命が短くなることが知られています。

 検診ではまず左右の肩の高さの違い、肩甲骨の位置の違いを診ます。その後、体を前屈して肋骨(ろっこつ)や腰の左右差を調べます。左右の肩甲骨に7mm以上差があれば側弯症を疑います。

 側弯症は10歳くらいから発症し、女の子が男子の7~10倍多く、発症率は0・7%前後です。学校健診では1~3%の生徒が、2次検診を受診するように言われます。自覚症状はありませんので、活発に運動ができているお子さんも多いので、『なぜ私が?』と思うお子さんが多いと思います。

 もし『側弯症の疑いがある』と学校から連絡が来たら、必ず2次医療機関(エックス線を撮影して、診断ができるところ)を受診しましょう。早期に発見すれば、コルセットを装着したりして、進行を遅らせられる可能性があります。マッサージや体操では進行を遅らせたり、背骨をまっすぐにしたり、側弯症の治療をすることはできません。

 治療としては側弯の角度が35度以下で、初潮を迎えてから1年未満のお子さんであれば、装具治療を勧めます。脇の下から骨盤まで装着する、硬いコルセットを着用します。1日16時間以上着用すると、72%の方が手術をしないで済んだという報告があります。コルセットを装着したまま水泳や柔道はできませんが、バレーボールやバスケットボールや野球などはやっても構いません。ここで注意が必要ですが、コルセットを装着しても、角度が改善することはほとんどありません。装具治療はあくまでも進行を遅らせるものです。

 側弯症が見つかった時に45度以上の角度であれば、手術治療になることが多いです。40度以上の側弯は大人になった後でも1年間に0・5~2度程度進行すると言われています。繰り返しますが早期発見が大切ですので、家庭でもチェックして、おかしいと思ったら医療機関を受診しましょう。(久光淳士郎 沖縄こどもとおとなの整形外科)