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  • 沖縄署が還付金詐欺グループと電話を受けた女性のやり取りを公開
  • スーパーのATMに誘導、振り込みを指示する声が録音されている
  • 捜査に協力した80代女性は「沖縄の人の言葉遣いじゃなかった」

 沖縄署は10日、県内全域で相次ぐ還付金詐欺事件で、犯行グループとみられる男が本島中部の80代女性の携帯電話にかけた会話内容の録音を公開した。7月以降から急増する詐欺事件で会話の録音を公開するのは初めて。県警は詐欺被害の未然防止を図るとともに、グループの特定に向け調べを進めている。

詐欺グループとみられる男から携帯電話でATMに誘導された時の様子を再現する女性=10日、沖縄署

詐欺グループとのやり取りを録音したレコーダー

詐欺グループとみられる男から携帯電話でATMに誘導された時の様子を再現する女性=10日、沖縄署 詐欺グループとのやり取りを録音したレコーダー

 県警によると、8月上旬、県内の金融機関を名乗る男から女性の自宅に「医療費の過払い金がある」などと電話があり、携帯電話の番号を聞き出された。怪しんだ女性が役所や警察に相談。同署は女性に、だまされたふりをしてもらうよう連携捜査の協力を求め、女性も了承したという。

 録音は約3分で、女性が自宅近くのスーパー内のATMに誘導された際のやりとり。男が「カード、カード入れて」「暗証番号押して」「振り込み、押して」「押して、押して」など繰り返し、判断の余裕を与えず、せかすよう指示しているのが確認できる。

 男は女性に口座残高を言わせた後、「キャッシュカードというボタン押して」「998と押して」「412と押して」などと指示し、99万8412円を指定の銀行に振り込ませようとした。

 県警によると、8月9日時点の県内の還付金詐欺相談は未遂も含め計67件。10件で被害があり、額は約1020万円。

協力した80代女性「若い人がこんなことして残念。愚か」

 詐欺グループから電話がかかってきた女性は10日、県内全域で相次いでいることに「まさか私にかかってくるとは」と驚いたと話し「若い人がこんなことをして残念。愚かだと思う。犯人を捕まえるため、だまされたふりを続けようと思った」などと捜査協力に応じた経緯を語った。

 男はまず女性宅の固定電話に電話をかけ、携帯電話の番号を聞き出した。女性は警察と連携して、8月上旬に男と複数回やりとりした。携帯電話にかかってくる番号は非通知だったという。

 女性は、男の口調を「沖縄の人の言葉遣いじゃなかった」と振り返って「払戻金があると言われれば、誰でももらいたい。詐欺と分からずだまされるお年寄りもいるのに、卑劣だ」と憤った。

 県警は、介護保険料の払い戻しなどの呼び掛けや、非通知電話で商業施設内のATMに誘導するのが手口と注意喚起し、「迅速な通報が重要」と協力を呼び掛けた。