米軍ヘリ墜落の衝撃が広がる中、翁長雄志知事ら県三役と菅義偉官房長官による米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる集中協議は12日午後4時半、予定通りの時刻に始まった。両者に笑顔はなく、空気が張り詰めた県庁6階の一室。知事は冒頭のあいさつもそこそこに、墜落事故について切り出し、静かな口調で「基地周辺に住む人にとっては大変なことだ」と訴えた。

 約1時間にわたって非公開で行われた協議。辺野古問題の話し合いが主な目的だが、知事は「言わなければいけない」(知事周辺)との思いで、米軍事故に振り回される県や関係自治体の苦悩を切々と訴えたという。「山積する課題を置いて真っ先に国に抗議しても、『原因究明する』などしゃくし定規で何の意味もない返事ばかり。県民の思いとつながっていない」

 一方で会談後、記者団からヘリ墜落について問われた菅長官。表裏に文字がびっしり埋まり、ところどころに黄色の蛍光ペンが引かれたA4用紙をおもむろに取り出したが、「報告は受けているが、詳細は確認中。いずれにしろこの事故は極めて遺憾」と述べるにとどめた。