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  • 農産物を出荷の翌日にも香港の消費者に宅配する仕組みが作られた
  • イオン・JA・ヤマト・ANAが連携、那覇空港の物流ハブを活用
  • 北海道メロンや新潟こしひかりなど約20品目がネットで注文できる

 イオンダイレクトとJA全農、ヤマト運輸、ANACargo(カーゴ)の4社は、那覇空港の沖縄国際物流ハブを活用して、全国の農産物を出荷した翌日にも香港の消費者まで届ける新たな輸出の仕組みを構築した。農林水産物の年間輸出額1兆円を目標に掲げる農水省の呼び掛けで4社連携のモデルが実現した。13日には、予約注文を受け付ける専用サイトが立ち上がった。

 流通大手のイオン子会社イオンダイレクトが開設したサイト「新鮮直送」では、北海道産のメロンや新潟県産コシヒカリなど約20品目を扱い、日曜日までの1週間、香港の消費者からの注文を受け付ける。

 注文を集計後、同社がJA全農に発注。全農が全国の各地域農協を通して出荷調整を行い、ヤマト運輸が地方空港などへ配送する。

 空港から那覇空港へ運ばれた農産物は、国際物流ハブを通じて、ANACargoの貨物便で香港へ輸出される。香港に到着後は、ヤマトの「国際クール宅急便」で香港の消費者へ宅配される。

 早ければ収穫の翌日、注文からは5~6日で消費者の元に届くという。

 農水省の担当者は「多くの農産物で輸出規制がないことなどから、日本最大の輸出先となっている香港の富裕層へ、新鮮な農産物を早く届けることができる」と説明した。

 また、ヤマト運輸が8月5日から始めている国際物流ハブを活用した日本-シンガポール間の国際クール宅急便事業を挙げ、「香港への輸出が軌道に乗れば、同じく輸出規制のハードルが低いシンガポールにも広げたい」とした。

 農水省が10日に発表した2015年上半期(1~6月)の農林水産物の輸出額は、前年同期比24・9%増の3547億円となり、伸び率、金額ともに上半期の統計を始めた05年以降の最高を記録。主な輸出先では香港が1位で、金額ベースでは全体の約4分の1を占めた。