うるま市沖で訓練中の米陸軍ヘリコプターが米艦船上に墜落した事故で、ヘリが低空飛行中に艦船上のクレーンなどに接触した可能性のあることが13日、防衛省関係者の話で分かった。複数の米国防総省筋によると、ヘリは海賊に乗っ取られた船を奪い返す想定の訓練をしていた。ヘリに搭乗し、けがを負った陸上自衛隊の2人はテロやゲリラの対処などを担う中央即応集団の「特殊作戦群」所属であることも判明した。

 在日米軍司令部は同日、けが人は陸自の2人を含む7人だったと訂正した。米陸軍特殊作戦部隊が陸自隊員に対し、海上での特殊作戦能力を実演する中で事故が起きたとしている。

 訓練ではコンテナが積まれ、クレーンが設置されるなど民間船に見立てた米海軍輸送艦レッド・クラウドの甲板上にヘリが着艦しようとした際、ヘリの機体がクレーンなどに接触し、破損したとみられる。

 陸自の中央即応集団は、2007年創設で、有事に迅速に対処する部隊の一元管理、運用や、災害派遣などの海外派遣任務では第1陣の役割を担う。今回の訓練について、防衛省は米軍と陸自の共同演習を否定し、隊員が米陸軍特殊部隊の作戦、訓練を学ぶ研修だったと説明している。

 同型機の通常定員は16人で、事故時に17人が搭乗していたが、元陸自操縦士によると燃料の量など条件次第で増減するという。

 米国防総省関係者の話では事故機は米ワシントン州の陸軍第160特殊作戦航空連隊所属のMH60ヘリと判明。在日、在韓の米軍が運用、嘉手納基地などで訓練していたとみられる。同部隊の同型機は7月に米フロリダ沖で墜落している。

 在日米軍や第11管区海上保安本部によると、事故は12日午後1時45分ごろ、うるま市の伊計島から南東約14キロ沖の海上で発生した。