名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が辺野古沿岸の埋め立てに向けた海上作業を始めてから14日で1年を迎える。政府は常時立ち入り禁止とする臨時制限区域を明示するため、フロート(浮標)やブイ(浮具)を設置し、阻止行動を遠ざけてきた。一方、そのブイなどを固定するコンクリートブロックが、県の許可した範囲の外でサンゴ礁を破壊した可能性が高いと県は指摘。制限区域内での立ち入り調査が週明けの17日にも開始できる見通しとなった。

8月の設置から半年後、新たに投入された「海兵隊施設・区域」と書かれたフロート。反対する市民への対策が強化されていった=名護市の大浦湾

 県によると、在沖米軍や沖縄防衛局と結ぶ現地実施協定の調整が最終段階に入り、14日にまとまる可能性がある。

 調査は悪天候など条件の悪い日を除く10日間。最初の4日間でフロート下の海底を潜水調査。残り6日間で、県が岩礁破砕を許可した埋め立て予定区域の外を全体的に調べ、コンクリートブロックの設置や岩礁破砕の有無を確認する。

 政府は新基地建設をめぐり県と集中協議するため、9月9日まで作業を中断している。進行状況次第で、調査は同9日以降に延びる可能性もある。

 防衛局は海上作業の開始以降、キャンプ・シュワブ沿岸に浮桟橋を設置。そこを拠点に海上保安庁のゴムボートが出動し、作業に抗議する住民の乗ったカヌーやボートの制限区域内への進入を制止し、日常的に海上での衝突が起きている。

 昨年8月に設置したフロートやブイは同10月の台風で流され、海底のアンカーがサンゴを傷つけた。防衛局はことし1月の海上作業再開後、流されにくいよう最大45トンのコンクリートブロックでフロートなどを固定。これに対し、県はサンゴ礁を破壊した恐れがあると2月中旬から立ち入り調査を求めていたが、米軍が半年近く許可しなかった。