「『世界の平和と繁栄』。戦争ってそういう理屈の下に始まるものじゃないか」。安全保障関連法案に反対する若者グループ「SEALDs(シールズ)」の中心メンバーの元山仁士郎さん(23)=国際基督教大4年、宜野湾市出身=は指摘する。談話の一言一句に、法案成立を推し進めようとしている政府の姿勢が重なった。終戦記念日となる15日、県内の学生を中心に「SEALDs琉球」を発足させる。「悲劇を繰り返さないよう、若い世代が戦後80、90年へ向け、一人一人が考える場にしたい」と話す。

「SEALDs(シールズ)」の中心メンバーの元山仁士郎さん

 注目されていた「おわび」や「侵略」などの言葉が盛り込まれたことについて、「主語があいまいで、間接的。首相の思想と世論のせめぎ合いの中で生まれたもので、口先だけの印象」と切り捨てた。

 首相が戦争へ至った経緯を、国際連盟から脱退し「国際秩序への挑戦者となった」ことを挙げたことには、「国際社会と足並みをそろえるために集団的自衛権は必要だとする、現在のロジックに相通じるものがある」とみる。

 その上で「実際の国際社会は軍縮の流れにあるのに、逆行している」と指摘した。

 最も気掛かりなのは「先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」という文言だ。沖縄戦を体験した祖父母の話を聞いて育ち、小中高の平和学習でも多くを学んだ。

 先日訪れた長崎では被爆者から直に体験談を聞く機会があった。「僕たち世代が引き継いでいかないと、また悲劇が繰り返されてしまう。あの戦争がなぜ起きたのか、どうやったら防げたのか。ずっと問い続けるべき問題だ」と訴えた。(渡慶次佐和)