西原町幸地で9日、伝統の綱曳(つなひき)があり、「豊穣」を掲げた西の下組(しちゃべー)が「繁栄」を掲げた東の上組(いーべー)を制した。幸地の特徴は、会話が聞き取れないほどたたく鉦(かね)やボンベの音と、綱を上下に激しく揺らして引く勝負法。約12年間、幸地から大綱を譲り受けている那覇市の大嶺自治会からは當間善吉会長が駆けつけて息を飲んだ。

近づく雌綱と雄綱=9日、西原町幸地

 綱曳前には、外間利枝さん(44)の三線に合わせて龍宝青年会の與那嶺鷹勢(たいせい)さん(23)らがエイサーを披露。與那嶺ルリさん(45)はチョンダラーに扮し、子どもたちにお菓子を配って回った。

 駆け付けた地元の金城幸太君(7)は「前は転んで負けちゃった!」と言いながら綱曳の瞬間を今か今かと待ち、自宅の2階から見守った仲宗根正子さん(68)は「この音の中、3歳と0歳の孫は眠ってしまったんですよ」とほほ笑んだ。

 島仲瑞城(みずき)ちゃん(2)は、叔母の与那嶺ひかりさん(27)に抱かれて綱に触り、カリーを付けた。

 外間正弘自治会長によると、毎年雌綱の下組が勝つことになっているといい「女性が勝ってこそ家庭も世の中も平和。男性が勝ったら崩壊だから、意地でも負けないんだよ」と笑った。