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  • 稲嶺名護市長と中谷防衛相が普天間飛行場の辺野古移設で初会談
  • 市長は1999年に条件付きで受け入れたものを政府が廃止したと指摘
  • 国・県・市の合意書に「制限水域内だが、新しく作る基地」と明記

 【名護】中谷元・防衛相と稲嶺進名護市長は16日午前、同市内のホテルで会談した。中谷氏は、現在の安全保障環境などを踏まえ、米軍普天間飛行場の辺野古移設に理解を求めた。これに対して稲嶺市長は、米軍再編による在沖海兵隊の海外移転や、移設の根拠として示された航空自衛隊の緊急発進回数の増加の推移は理由の後付けだとして、「(根拠に)説得力がない」と批判した。

(左)辺野古新基地建設反対を訴える稲嶺進名護市長(右)辺野古新基地建設に理解を求める中谷元・防衛相=16日午前、名護市のザ・ブセナテラス

 2012年12月に自民党が政権に返り咲いて以降、閣僚が稲嶺市長と単独で会談するのは初めて。

 中谷氏は1999年に当時の知事や市長が移設を受け入れて以降、国や県、市が協議を継続してきたと説明した。稲嶺市長は、当時は軍民共用空港などの条件を付けた上で受け入れて閣議決定され、その決定を現在のV字型滑走路建設の日米合意後に政府自ら廃止したと指摘。「政府が(廃止で)否定したものをさかのぼるのは事情が違う」と反論した。

 辺野古沖に建設予定の基地について、稲嶺市長は普天間にない機能を持つ新基地だと強調。受け入れ当時、国と県、市が署名した合意書にも「制限水域内だが、新しく作る基地」と明記されている点を指摘した。中谷氏は既存のキャンプ・シュワブ内に建設されるもので「基地機能も縮小される」と答え、認識の違いが浮き彫りになった。

 中谷氏は会談後、記者団に対し、今後も会談を実施する考えを示した上で、今回の会談を「コミュニケーションが図られたという意味で距離感は縮まった」と振り返ったが、稲嶺市長は「距離が縮まったという感はない」と否定した。