興南高校が2試合連続の逆転劇でベスト8に進んだ16日、約300人の応援団が集まった那覇市の同校体育館は熱気にあふれた。メガホンで声を張り上げ、指笛が鳴り響く様は、アルプススタンドそのもの。息詰まる展開の中、選手を信じた一人一人の思いが甲子園に届いた。

選手たちに声援を送るアルプスの興南応援団=16日、甲子園(粟国祥輔撮影)

8強進出が決まり、歓喜に沸く興南の生徒ら=16日、那覇市・同校体育館

選手たちに声援を送るアルプスの興南応援団=16日、甲子園(粟国祥輔撮影) 8強進出が決まり、歓喜に沸く興南の生徒ら=16日、那覇市・同校体育館

 興南高校の先制から始まった試合。詰め掛けた在校生や保護者らは、イメージカラーのオレンジ色のスティックバルーンをたたいて喜んだ。

 だが三回、鳥羽高校に2点を取られると、「信じられない」と大きく口を開け、手で顔を覆う姿も。それでも食い入るようにスクリーンを見つめ、同校ナインの反撃を待った。

 流れが変わった七回。同点ランナーの生還に割れんばかりの拍手や歓声が鳴り響き、八回、逆転の場面では立ち上がって抱き合い、盛り上がりは最高潮に。最終回、比屋根雅也投手が3人で打ち取ると、歓喜の渦に包まれた。

 2年生の譜久村航希さん(17)は比屋根投手のクラスメート。「絶対に抑えてくれると信じていた。比屋根かっこいい!」と大興奮。

 1年生の我如古ちこのさん(16)は「みんなの思いを乗せて決勝まで進んで」と笑顔。試合中、祈るように手を合わせた2年の波平そらさん(16)は「ここまできたら優勝しかない!」と意気込んだ。

 白熱した展開となった甲子園球場の一塁側アルプススタンドでは、約100人の部員や野球部OB会、関西圏の県人会関係者らが声援を送った。

 二回、先制の中前適時打を放った佐久本一輝選手の母、晴美さん(47)は「初戦は好機で打てなかったが今日はやってくれた」と活躍に目を細めた。

 今春卒業し、岐阜県内の大学に通う野球部OBの石原遼馬さん(19)は「5年ぶりに甲子園に戻ってきてくれた。後輩たちが誇らしい」と声をからした。

 チームは終盤の攻防を制し8強入り。

 金城丈受OB会長は「控えを含めた全員野球で粘り、競り勝った。この勢いで次戦も戦ってほしい」とたたえた。