ことし1~9月に沖縄を訪れた観光客は、前年同期比8・9%増の711万5500人となり、同時期にハワイを訪れた観光客701万7300人(同4・9%)を超えた。沖縄では、海外からのクルーズ船客の伸びや国際線の増便・新規就航により、2013年から4年連続で過去最高を更新しており、ハワイの伸び率を上回って推移している。一方、(1)観光客の国籍の約8割が東アジアに片寄っている(2)平均滞在日数がハワイに比べて短い(3)観光客1人当たりの消費額が少ない-などの課題があり、世界トップクラスの観光地のハワイと肩を並べるには、誘客増加以外の取り組みも必要となる。

(資料写真)外国人観光客であふれる那覇市の国際通り

(資料写真)外国人観光客であふれる那覇市の国際通り

 沖縄を訪れた観光客の国籍のうち外国客が占める割合は、12年6・5%から年々増え、16年24・2%に伸長した。沖縄との間に航空路線の直行便やクルーズ船が就航している台湾、中国、韓国、香港が外国客の約8割を占めており、政治情勢や為替の変動、伝染病発生などで、影響を受ける度合いが強くなる恐れがある。

 一方、ハワイの観光客は15年には北米が最多で約6割で、外国客は、日本が44%、カナダ15%、オーストラリアやニュージーランドなどのオセアニアと日本以外のアジアが各12%、欧州4%と多様性があるのが特徴となっている。

 観光客の平均滞在日数は、沖縄が3・78日(16年度)で、19年連続で3日台にとどまっている。クルーズ客は1・00日と短いため、近年は、クルーズ客の増加が全体を押し下げる要因になっている。一方ハワイは、ことし9月時点で8・61日。クルーズ客の場合でも5・97日と長い。

 観光客1人当たりの滞在期間中の平均消費額は、沖縄が7万5297円(16年度)。14年度から3年連続で7万円台半ばとなっている。クルーズによる外国客の消費額は、前年度比29・6%増えたが3万3656円にとどまった。

 一方、ハワイはことし9月時点で沖縄の2・7倍に当たる1792・1ドル(約20万984円)。クルーズ客だけでみても413・1ドル(約4万6329円)で沖縄を上回った。

 ハワイで観光施策を担うHTA(ハワイ・ツーリズム・オーソリティ)は「観光産業の持続的な成長」を目標にしている。毎月の統計発表では、観光客数だけなく観光消費額も算出。経営の視点で徹底的に調査し、住民の生活向上や伝統文化の保全にも取り組んでいる。活動にはハワイ州が観光客に課す宿泊税の一部を充てている。

 沖縄観光コンベンションビューローの平良朝敬会長は「ハワイのように計画性を持って観光インフラを整える必要がある。観光客の増加を県民所得の向上につなげることで観光を持続可能な産業にしていく」と話した。