【浦添】体の性と心の性が一致しなかったり、自分と同性を好きになったりする子どもが40人学級に1人か2人はいるといわれる。そんな中、生きづらさを感じなくて済む学校を目指そうと14日、浦添市立教育研究所で教員向けの「LGBT(ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダー)基礎講座」があった。性の多様性を訴えて活動しているピンクドット沖縄の共同代表で文化人類学者でもある砂川秀樹さんが講演し、約40人が耳を傾けた。

講演する文化人類学者でピンクドット沖縄共同代表の砂川秀樹さん=14日、浦添市立教育研究所

 ゲイであることを公表している砂川さんは「同性愛は趣味と思われがちだが、異性を好きになるのと同じように自然なこと」と話し、「同性愛への嫌悪感は簡単に変えられないかもしれないけれど、どういう態度で接するかは変えられる」と訴えた。

 LGBTの人々の生きづらさについて、(1)自分の大切なパートナーの話を親にも友人にもできない(2)CMやポスターで男女間の愛が強調されているため、自身が幸せになるイメージを持てない(3)就職や住宅の賃貸契約時など、あらゆる場面で性別を問われる(4)扶養手当や一緒に築いた財産の扱いが異性カップルと違う-などを紹介。

 エイズ問題が深刻化した1980年代のアメリカで、パートナーが入院しても看護や面会ができず葬儀にも参列できないケースが相次いだため、社会的な保証を求める声が強まった経緯も説明した。

 砂川さんは「LGBTの人々は、日々の細かい心の傷が積み重なっている。だから、異性愛の人なら乗り越えられる程度のショックでも自殺につながってしまう」と社会を変える必要性を指摘した。

 学校現場で具体的にできる取り組みとしては、「『異性を好きになるのが当たり前』という会話を聞いた時に、まずは『そうでない人もいるよ』と言ってほしい」と訴えた。