旧盆に向けエイサーの練習に汗を流す青年会の若者に、沖縄県内の飲酒運転の実態を説明して回っている沖縄署交通対策課係長の山城和則さん(59)。若者らに飲酒状態を体験できるゴーグルを掛けさせ、用意したミニカラーコーンの間を歩かせる。山城さんは「難しく教えてはいけない。(飲酒運転について)知る機会が少ない若者に、少しでもその怖さを知ってもらえれば」と話している。

飲酒状態体験ゴーグルを使ってコーンの間を歩く青年。よろよろと歩く姿に「うそだろ!?」と驚きの声が上がる=13日午後、沖縄市・中の町公民館前

 13日の午後8時。業務を終えた山城さんは署員1人を伴って、園田公民館へと向かった。すでに若者が20人ほど集まっていた。エイサーの練習前に彼らを集め、飲酒運転の実態を具体的な数字を示して説明。

 その後、ゴーグルを掛けた若者らは飲酒状態と同じ状況になり、たちまち千鳥足に。次々と地面に置いたカラーコーンにぶつかった。周りからは「絶対にウソ!」「マジ? あり得ねー」と驚きの声が上がる。

 「県内で飲酒運転で免許を失う人は年間約1千人。免許がないと仕事につけず、県外に出ていく現状がある」と山城さん。18歳で警察官となり、多くの飲酒事故捜査に関わってきた。

 ことし6月に北谷町で20代の派遣社員が飲酒運転で3人をはね1人が死亡、8月頭には八重瀬町で少年によるバイクの飲酒事故があった。「早いうちから飲酒運転の怖さを教え、予防につなげたい」と話す。

 中の町青年会の普久原真吾会長(23)は「飲酒運転はダメだと分かっていても、怖さを知らずにハンドルを握る人もいる。うちの青年会から一人も飲酒運転者が出ないようしっかり守りたい」と受け止めた。(城間陽介)