けが人や農林水産物への被害など沖縄県内各地で猛威を振るった台風15号は、沖縄地方から遠ざかった25日も余波を残した。一夜明け、各機関の報告で被害の全容が明らかになる中、最大瞬間風速71・0メートルを記録した石垣市では民家全壊や公共施設の損壊などが確認された。停電や電話の不通、本島と離島を結ぶ船を中心に計47便が欠航するなど県民生活への影響が続いた。

全壊した事務所を片づける男性。後方では飛ばされた屋根をクレーン車が持ち上げていた=25日午後1時半ごろ、石垣市登野城

■石垣 民家全半壊4件

 【石垣】台風15号が吹き荒れた石垣市内では25日、人々が後片付けに追われた。市登野城の住宅2階にあったプレハブの事務所は23日夜に壁と屋根が吹き飛び、家具や資料が飛散。25日午後、クレーン車が屋根を撤去し、事業者の男性が後片付けしていた。

 男性は「台風の日に事務所にいたら命はなかっただろう。大切なものが埋もれているが、何から手を付けていいのやら」と途方に暮れていた。

 市宮良の松井善一さん(68)の自宅では車庫が吹き飛び、基礎部分のコンクリートがトタン屋根を貫き、寝室のふとんを直撃した。

 市防災危機管理室は25日、台風15号の被害速報を発表、民家全壊が2件、半壊2件で、公共施設や農林水産関係を含んだ被害総額は4億1138万円だった。

■県内33校で被害

 県は25日、災害警戒本部会議を開き、被害状況について報告。県内各地で軽傷10人の人的被害があったほか、石垣市の県立高校や市立小学校など計33校で天井落下や窓ガラスの破損があったことを説明した。

 石垣市以外の地域でも同日、台風の影響とみられる被害が確認された。豊見城市真玉橋では、民家の庭に積まれていたコンクリートブロックなどが崩壊。渡名喜村では渡名喜漁港の防波堤の一部が台風の荒波で海中に沈んだ。

 沖縄電力によると停電は同日午後7時現在、石垣市や竹富町で計3200戸。