尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国漁船などへの警戒強化のため、海上保安庁が沖縄県宮古島や伊良部島に数百人規模の専従部隊を配備する計画を進めていることが25日、同庁への取材で分かった。建造中の専用巡視船が完成次第、早ければ2年後の2017年にも配備する見通し。

海上保安庁の巡視船「たけとみ」(右)と「なぐら」

 小笠原諸島周辺では昨秋、中国漁船によるサンゴ密漁が問題となり、その多くが沖縄本島と宮古と石垣島の間の海域を利用したことも指摘されていた。海保はこうした密漁船の監視強化にもつなげたい考えだ。

 専従部隊の配備港について、海上保安庁政策評価広報室の担当者は「県など関係機関と調整中」としながらも「伊良部島の長山港は候補地の一つ」とする。今後、巡視船の着岸や部隊の常駐可能な環境も勘案した上で決定するとしている。

 計画では、漁船に対応できるよう小回りの利く小型巡視船10隻程度の配備を見込む。すでに3隻分は現在建造中で完成次第、先行投入される見通し。

 海上保安庁によると、領海侵入した中国漁船などへの退去警告件数は2012年が39回、13年が88回、14年は208回に上り、今年7月末現在で56回。12年度以降、尖閣諸島周辺に接近する中国公船への対応策として、海保は石垣島への専従部隊配備を進めてきたが、今回新たに漁船を中心に対応できる部隊が必要と判断された。