■【新品種】あま~いニューフェース 糖度19.3度「沖農P17」

沖縄県が開発した生食用パインの新品種「沖農P17」(県農業研究センター名護支所提供)

 沖縄県農林水産部は25日、糖度が高く、感染病にも強い新品種の生食用パイン「沖農P17」を開発したと発表した。今年2月に農水省に品種登録を申請。7月に受理されており、来年度には登録される見通し。

 2000年から県農業研究センター名護支所が開発に取り組んでいた。同センターが手掛ける生食用パインでは7品種目。酸味が低い品種「サマーゴールド」と香りの高い「ゆがふ」と掛け合わせる交配を繰り返し、品質を向上させた。

 実証試験では糖度が19・3度とほかの品種に比べ高い上、酸味が低いので甘みを強く感じられるという。

 果実に黒い斑点が出て味が落ちる小果腐敗病や、果実が裂ける裂果果実の発生率を低く抑えられた。

 果実を支える茎が短いため、風を受けても倒れにくく、台風による折損、倒伏被害も少なかった。

 14年度から苗を増殖しており、16年3月から農家に配布する計画。25年までに作付面積50ヘクタールに普及させる考え。

 開発に携わった同支所の竹内誠人主任研究員は「実証試験では農家からの反応も良い。パインの増産につながれば」と話した。

■【新技術】トゲなしDNA見つけた 「チクリ」を解消

 沖縄県農林水産部は25日、葉にとげがないパイナップルのDNA配列を明らかにし、種をまいてから1カ月で判別できる技術を開発したと発表した。葉のとげは作業の妨げになるため、改善が求められており、今後の品種改良に生かしたいとしている。

 従来、とげの有無は発芽後6~10カ月後、目視や触診でしか分からなかった。今回の判別技術は約1カ月後に葉の一部(約3ミリ)を切り取り、DNAシーケンサーでとげなし特有の配列を分析。判別までの期間が大幅に短縮され、育苗・選抜のコストが低減でき、効率的な品種改良につながる。

 パイナップルは「ゴールドバレル」などのとげなし型もあるが、「ソフトタッチ」など先端にとげのあるタイプ、「ボゴール」など葉全体にとげを持つタイプがあり、生産者からは栽培管理が容易なとげなし品種の育成が望まれている。

 一括交付金の「次世代沖縄ブランド作物特産化事業」を活用。現在は果肉の色や糖度など、重要な特性についてもDNA判定技術の開発を進めている。研究に取り組んでいる県農業研究センターでは「DNA配列で早期に特徴を判別する技術を確立し、組み合わせることで優れた品種を効率的に生み出すことができる」と話している。