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  • 実態ない「共済」加入を条件に金を貸し付ける被害が相次ぐ
  • 「加入料」が事実上の利息とみなされ、違法な高金利に
  • 貸金業法改正後の新たな手口で、沖縄県内に被害者千人超か

 活動実態のない「共済」組合への加入を条件に違法な高金利で金を貸し付ける被害が県内で相次いでいるとして、県内の司法書士や弁護士でつくる「沖縄クレサラ・貧困被害をなくす会」が、10月にも貸金業者などの刑事告発を検討していることが26日までに分かった。加入料の支払いを迫り利益を得る新たな手口で、これまでに県内では一部の貸金業者と「共済」運営者が出資法違反の罪で起訴された。被害者は千人超とされるが、専門家は「氷山の一角」とみて実態調査を進め、注意喚起している。(国吉聡志)

 県内の一部貸金業者が貸し付け条件として入会を求める「共済」の名目は、自己破産など借り手の返済が困難な場合、業者が一部を代行して支払う-などの内容。だが、被害をなくす会の安里長従司法書士は「実際に共済が支払いを代行した例は聞いたことがない」と話す。

 安里氏によると、貸し付けの年利は出資法が定める法定利息の年利20%を超えないが、共済加入料は貸付金の20%に当たる場合がほとんど。加入料の「実質年利」と貸付金の年利の合計が100%超になる例もあり「加入を条件に貸し付ける時点で、出資法違反になる場合が多い」と指摘する。

 この手口は、2010年に貸金業の上限金利を年20%に引き下げる改正貸金業法が全面施行された前後から、利ざやを稼げなくなった貸金業者が使うようになったとされる。関係者によると、「共済」運営の10社以上と貸金業者9社以上が県内で活動している。

 被害をなくす会の上原修司法書士は「仕事の資金繰りや生活費に事欠く被害者は、『共済』に不審を抱きながらも、借りざるを得ない現状がある」と説明する。

 相談者の多くが、再就職の見込みがない失業者や自営業者、年金暮らしの高齢者で、「生活困窮者につけ込む貧困ビジネスは許せない。返済に困っている人は、迷わず相談してほしい」と呼び掛けている。問い合わせ先は同会、電話098(836)4851(月・水・金の午後1~5時)。