28日午前8時55分ごろ、那覇発粟国行きの第一航空(大阪)の101便DHC6-400型機(通称・ツインオッター)が粟国空港着陸の際、滑走路を右側に外れてフェンスに衝突、乗員乗客14人のうち11人が打撲や擦り傷などの軽傷を負った。国土交通省は、機体の損傷程度が大きいとして「航空事故」と認定。運輸安全委員会は航空事故調査官3人を29日に現地へ派遣する。一方、那覇署は署員15人を派遣、業務上過失傷害などの疑いで捜査している。同空港は同日、滑走路を閉鎖した。

滑走路から外れてフェンスに突っ込んだ第一航空の双発プロペラ機DHC6=28日午前、粟国空港上空(琉球朝日放送提供)

小型機事故状況

滑走路から外れてフェンスに突っ込んだ第一航空の双発プロペラ機DHC6=28日午前、粟国空港上空(琉球朝日放送提供) 小型機事故状況

 第一航空によると、当該機は着陸のため、粟国空港の滑走路(800メートル)に接地し逆噴射(リバース)で減速後、400メートルほど進んでブレーキ操作に入った。その後、何らかの原因で滑走路を右側へそれて制御不能となり、100~200メートル先の外周フェンスを越え林に突っ込んだ。

 乗客は5~68歳の男女12人で、そのうち9人は旧盆のウークイに合わせて帰省した村関係者だったという。乗員乗客のうち5歳の男児を含む11人が打撲や擦り傷を負ったが、帰宅した。

 パイロットは、副操縦士の男性(62)。大手航空会社からの再就職で今春入社した。総飛行時間約1万6800時間のベテランだが、当該機の飛行時間は約65時間。機長になるための訓練で最終段階だった。入社まで約2年間のブランクはあったが、第一航空は「パイロットの選任には特に問題はなかった」としている。

 聞き取りでは、ブレーキ時に機体を支える右主脚の車輪をロックされた可能性を示唆し、男性機長(57)も同様に話したという。同社は28日朝の点検時に異常は確認されなかったとしている。

 同社によると、機体はフェンスにぶつかった衝撃で右主脚が根元から曲がり、前脚は完全に折れたという。機首部分は大破しているが、コックピットに損傷はなかった。燃料のような液体漏れもあったが、出火は確認されていない。

 同機は2日から就航したバイキング・エア社(カナダ)製の小型機で、定員19人。12月には石垣-波照間、石垣-多良間で就航予定だったが延期の見通し。