翁長雄志知事と記者団の一問一答は次の通り。

菅官房長官との集中協議後、記者の質問に答える翁長雄志知事=29日午後6時すぎ、那覇市・ロワジールホテル那覇

 記者 菅官房長官から、原点や普天間の危険性除去の話をしたという話があったが、今日の協議でどのようなことを知事から説明し、どのような回答があったか。

 知事 冒頭は菅官房長官から今日の日程、こなしてきたことの説明があった。

例えば国頭村、東村の首長さんとお会いして、北部訓練場の早期返還についての要請を受けたという形であった。それについては、将来、国定公園、世界自然遺産等こういったことの要望があったので、早めにそれはやっていきたいというようなことがあった。

 普天間飛行場の上から、普天間(第二)小学校を見た時、改めてその危険性について感じたというようなこと等を話をしていた。

あとはキンザーの道路拡張とかそういったこと等にも、やっていきたい、努力したいというような話もあった。

 そういうことで、今日一日の出来事について報告があった後、私の方から話をさせてもらったが、一つは今日こうしてお会いして何回か官房長官とは非公式も含めると3、4、5回という形になる。大概は私の方で沖縄の思い、歴史の問題、そういったことを話をしたので、今日は官房長官のそういったものを聞いての話、思い、そういったようなものを聞かせてくれませんかと話したら、それについて今まで私の歴史の話や沖縄の気持ちをよく聞いたが、私の原点は梶山元官房長官の秘書として沖縄問題に関わって普天間の危険性除去についてというのはあるが、原点とかそういうことについては日米合意の形のところから物事が始まっているので、なかなかすれ違いというようなものについて、話としてはよく分かるが、私の方にもそういうところがあります、というような話があった。

 その中で、普天間の危険性除去だが5年以内の運用停止について、改めてお聞きした。今日までの安倍総理、官房長官等々のこれまでの発言等を踏まえ、国会でも答弁しているので大変重要なことだと思いますよと話したら、先ほどの普天間の危険性除去が原点であるという中で、これについてはもう少し頑張ってみたい、と。「もう少し」という言葉は使わなかったが、言い方として正確でないかもしれないが、頑張りたいというような話をしていたので、5年以内の運用停止については普天間の危険性除去ということの絡み合いでやる、そこに辺野古に移すということがあれですか、という話をしたら、そこは皆さん方と考え方が違うので、そういう普天間の危険性の除去ということについては5年以内の運用停止も頑張ってみたいという話だった。

 私の方から、海兵隊の今日までの流れを話した。これまで歴史の話をしたので、数字の話として海兵隊が1950年くらいに1300平方キロメートルあったものが、だんだん減ってきて今日に至っては80平方キロメートル、約10数分の一という形で本土の米軍基地は減ってきているが、沖縄はサンフランシスコ講和条約を受けて、だんだんキャンプ岐阜、キャンプ山梨等から海兵隊がきて、昔の普天間飛行場は1960年には住民が飛行場を横断できるくらいの頻度しか飛行場を利用してなかったものが、こういう形で1960年代の半ば以降からは大変過密になってきたという話、本土からの移駐というものと比べながら沖縄が基地がだんだん増えていく、1950年初頭からすると、沖縄の基地の大きさは10分の1位の大きさだった、本土からすると。

 ところがそれがだんだんだんだん逆転していって、復帰もして今日に至った数字が向こうは80平方キロメートルまで減っているが、沖縄は74%まで膨れ上がってきた。前は10分の1弱だったのが、74%まで増えていったんだというものを地図を示したり、数字を示したりして説明もした。

 佐喜真(宜野湾)市長が協議に加わりたいという要請を受けたという話があったので、私たちとしてもこの件については、名護市長の日ごろからの会話もあるので、調整させてもらいたいとお話しておいた。

 国頭村、東村からは北部訓練場の早期返還を要請されたので、ぜひともやりたいというような中で高江の道路とかについても話があったので、これは今お答えするわけにいかないということで、要請を受けたという形のものにしている。

 記者 菅官房長官は「著しく距離感を感じた」という言葉を使っていたが、危険性除去について知事は具体的な案を示したのか。

 知事 普天間飛行場の危険性の除去については従来からの考え方だったので、政府の方から何かありますか、と。5年以内の運用停止の中で普天間の危険性除去について、5年以内の運用停止に努力したいという話があったので、ということは辺野古ということとは絡ませないんですね、と言ったらその普天間の危険性除去についても考え方は双方違いがあって、それはそういうことで、というような話があったので、「著しく」とかいう言葉が今回特に出てきたという意味合いは、言葉遣いとしてもないし同じか、ニュアンスで考えてもらうという話をした。

 記者 集中協議は残すところ1回だが、何らかの成果を達成できそうな手応えがあるか。協議の期間を延長して話すことも考えているか。

 知事 話自体は距離感は確かに変わらないが、行き来する言葉は増えてきていると思うのでいろんな説明等はより深く話をしているような感じがする。今までは官房長官は聞き役で今日までいろいろ話をしていたので、今日は私から、私の今までの発言を聞いての思いを聞かせてもらいたいとまとまった5、6分だったと思うが、聞いたというのもそれなりによかったかなと思うが、距離感とか含めこれからいろいろ話をシビアにやっていくが、これからもということになると、あと1回くらいは話し合いはあるようなので、そこら辺に向けてどうなるか分からないが、いずれにしろ厳しい状況だということははっきりしているところだ。

 記者 5年以内の運用停止は、辺野古移設をすることで運用停止を頑張りたいと捉えたか。

 知事 こちらの側から辺野古唯一ということと一緒ですか、という話をした時に、危険性除去については5年以内の運用停止も頑張りたいということがあったので、それは辺野古とは関係はあるなしについてはどう思いますかと聞いたら、(官房長官が)いやいや、これはお互い考え方が違うのは持っているのでそういったことも踏まえて、政府としては梶山先生の普天間の危険性除去の思いがあるので、それは真剣に考えたいというような意味合い。真剣、という言葉を使ったかとかは、私の記憶で言っているので、思いみたいなものはそんな風だった。

 記者 北部訓練場の件で、知事としてヘリパッドの建設事業にはどのようなスタンスか。

 知事 私とすれば、去年の公約とか今日までの議会での答弁を含めると普天間の県外移設、あるいは辺野古には基地は造らせない、オスプレイの配備撤回というようなものの中でこの問題は解決できるんじゃないかと議会等でも話をしてきている。私たちがみんなで力を合わせて頑張っていく、そういった中でこの問題は収斂されていくのではないかと思っている。

 記者 官房長官が9市長と会って、普天間の危険性除去や沖縄振興について話をしたがこの動きについてはどう受け止めているか。

 知事 立場が、去年の知事選挙含めてそういう立場なので、立場が違う方々がアプローチするというのも私からすると、何も言うようなことはない。

 記者 北部訓練場の返還のためのヘリパッド移設への政府からの協力要請には、協力するともしないとも言えない状況か。

 知事 そういう要請を受けたというのを承りました、という状況。

 記者 「お答えするわけにはいかない」と答えた理由は。

 知事 承りましたということ。私たちは昨年の選挙においても、東京要請行動がある。沖縄の基地問題はそれ以外にもたくさんある。たくさんあるものが一つ一つ、どのようにしてやってきたということについて今私たちがしっかりやろうとしているのは普天間の県外移設、オスプレイの配備撤回、辺野古には基地は造らせないという中でこの問題は収斂していくのではないかということ。

 記者 5年以内の運用停止は、2回目の協議時に辺野古移設が条件だと官房長官が示したと思うが、その発言を修正したということか。

 知事 これは、お互い考え方が違いますからね、という話をしていた。原点が違いますからね、と。それとこれが同じ言葉なのかどうかは僕から判断するわけにはいかない。

 記者 協議は残り1回だが、議論は十分尽くされるか。延長して議論を尽くすべきだと思うか。

 知事 こっちからどうこうということではなく、あと1回あるので、議論する必要があるのではないか、この期間内は議論する必要あるかと思うが、それから以降どうするかというのは、あっちの言うことだから、こっちがどうするというのもあれだが、いずれにしろそういったものを見極めて、しっかりと沖縄県の立場を持っていきたいと思っている。

 記者 沖縄側から延長を要請することはないか。

 知事 延長ということを私たちから申し上げることはないと思う。

 記者 潜水調査の件は説明したか。

 知事 私からということもなかったような感じもするが、もしかしたら出たかもしれないが、それぞれがコメントするようなものは特になかった。事実関係だけが話し合われたような感じだと思う。

 記者 31日から始めて9月12日までという日程か。

 知事 4日間くらい期間は延びるかもしれませんね、などというのは出たと思うが、それは協議の延長をするとかいうことではなく、台風の関係で延びたので、(調査期間が協議期間を過ぎるのは)3、4日じゃないでしょうかというくらいのところで話は終わったと思う。

 記者 それに対して長官は。

 知事 どっちからもそれについては。事実の確認。

 記者 知事が使った「魂の飢餓感」という表現への理解はあったか。

 知事 本人は戦後生まれという話もしていたが、魂の飢餓感についての理解は、そういう立場に置かれたのでこの世代でもよく分かってくれたと。官房長官がどのように思われるか含めて聞かせてください、と話したら、その気持ちは聞いてはいるが、私の原点は梶山先生の秘書をした時の思いを引き継いでいるというようなことと、それは普天間の危険性除去だと。それに絡めて5年以内の運用停止という話をしたら、その意味からすると頑張らないといけない、と。辺野古ありきじゃないですね、という話をするとお互い原点は違うわけだからというような話をした。

 記者 なかなか分かってもらえていないか。

 知事 いま僕の言葉を聞いて、分かっていないな―と思えば分かっていなかったということだと思うし、これを僕が分かってなかったとか、少しは分かってもらえたとかなかなか言いにくい。

 記者 概算要求や沖縄振興予算の話は出たか。

 知事 事実関係だけ。そういうことで、私たちも承っているということで、これを広げて話をするというようなことは特になかった。

 記者 高江のヘリパッドについて。去年の出馬会見では、オスプレイの運用につながるヘリパッド建設は反対と明確に言ったが、変わっていないか。

 知事 高江の問題は、議会の議事録も残っていると思うが、オスプレイ配備反対、普天間の県外移設、辺野古基地は造らせないという中でこの問題は収斂されていくのではないかと言ってきたつもりだ。

 記者 集中協議について、政府から米側に説明しているという話はあったか。

 知事 特にアメリカ側に説明したとかいうことはなかった。

 記者 官房長官が自民党県連との会合の中で、協議期間終了後、話し合いはするが作業中断の延期はしないと認識を伝えた。話を進めても工事を進めるという立場を政府側として表明されたことに対しどう臨んでいくか。

 知事 協議はその翌日の1日だけの協議もあるだろうし、3日くらいあるかもしれないし、予測はつかないのでとりあえず協議がもし延期されないのであれば、そこからの対応になろうかと思うが、そこから一切口は聞きませんということではないと思うので、そういったことを踏まえながら沖縄県の立場をしっかり主張していきたい。

 記者 そこからの対応、というのは埋め立て承認の取り消しのことを念頭に置いているのか。

 知事 僕の今日までのありとあらゆる手段を使って、辺野古に基地は造らせないというようなことは、しっかり守る。