ブランド豚「きび○(まる)豚」を生産・販売する福まる農場(南風原町、崎原多順社長)が事業規模の拡大を進めている。紅イモなどを加えた独自開発の飼料で育てた豚肉が、国内外から高評価を得て注文が急増。生産が追い付かず、今年4月に新豚舎を設立、来年1月には食肉加工場も完成予定でこれまでの6倍となる3千頭の出荷を目指す。琉球大と協力して豚肉の成分分析も実施し、科学的根拠を基に肉質の改良にも取り組む。(照屋剛志)

「きび○豚」のバラ肉。口溶けがよく柔らかい肉質を特徴とし、コクやまろやかさも感じられるという(同社HPから)

サトウキビの糖蜜、紅イモ、ヨモギや長命草などの薬草を混ぜ合わせた飼料で育った「きび○豚」(同社HPから)

「きび○豚」のバラ肉。口溶けがよく柔らかい肉質を特徴とし、コクやまろやかさも感じられるという(同社HPから) サトウキビの糖蜜、紅イモ、ヨモギや長命草などの薬草を混ぜ合わせた飼料で育った「きび○豚」(同社HPから)

 きび○豚はサトウキビの糖蜜、紅イモ、ヨモギや長命草などの薬草を混ぜ合わせた飼料で育てた豚。口溶けがよく柔らかい肉質を特徴とし、コクやまろやかさも感じられるという。

 2年前から商談会へ出展しており、レストランやホテルを中心に評価が高く、出荷量が増加。供給が追い付かないため、豚舎や食肉加工場の新設に踏み切った。

 糸満市新垣に整備した豚舎は総工費6億円で5千頭を飼育できる。飼料の供給やふんの処理などを自動化し、衛生環境も改善した。食肉加工場は八重瀬町後原に2億円をかけ建設予定で、今月着工する。

 知念勇吉会長は「香港などのアジアからも引き合いがある。増産して需要に応えたい」と意気込む。売上高は2年以内に2014年度比5倍の4億5千万円を目指す。

 今月から琉大と協力して、きび○豚の成分分析にも取り組む。脂肪酸やアミノ酸の含有量などを調べ、おいしさの根拠を科学的に証明。増産した豚肉の販路拡大につなげる。

 飼料も分析し、肉質の改良にも着手する考え。上里進専務は「独自の飼料は、これまでの経験から配合を変えて作り上げた。研究成果を踏まえ、さらによい豚肉を作り上げたい」と述べた。

 琉大との研究は、琉球銀行が橋渡しした。琉銀は昨年6月にりゅうぎん6次産業化ファンドを設立。出資や融資などで6次産業化の支援に取り組んでいる。担当者は「福まる農場は先を行く農家経営で将来の可能性も高い。支援を通して農業振興にもつなげたい」とした。

 琉銀は昨年8月、取引企業の支援を目的に琉球大学産学官連携推進機構と連携協定を結んでおり、福まる農場は2例目の支援となる。