ウチナーンチュに親しまれるソウルフードの天ぷら。読谷村波平の「島てんぷら平助」は魚やイモ、野菜など定番メニューだけではない。少し大きめの真っ黒い商品が人目を引く。その名も文字通り「黒いてんぷら」。衣に混ぜたイカスミが、アチコーコーの湯気とともに香ばしさを広げる。

一般的な天ぷらの中でひときわ目立つ「黒い天ぷら」(左側手前)と、新商品の黒ごまペーストを使ったアメリカンドッグ(右側)=読谷村波平

「デカい、うまい、黒い」が売りと「黒いてんぷら」を推す津波勉さん=読谷村波平

一般的な天ぷらの中でひときわ目立つ「黒い天ぷら」(左側手前)と、新商品の黒ごまペーストを使ったアメリカンドッグ(右側)=読谷村波平 「デカい、うまい、黒い」が売りと「黒いてんぷら」を推す津波勉さん=読谷村波平

 一時全国でブームとなった「白いたい焼き」をヒントに店主の津波勉さん(50)が10年以上前から温めていたアイデアだ。調理専門学校の和食講師をしていた頃、若い教え子の間ではスイーツなど色のバリエーションをつけた食べ物が人気だったことも「色」へのこだわりを生んだ。

 食品会社で沖縄そばづくり指導者などを経て、2015年8月に地元の読谷村に店を構え目玉に据えた。天ぷらはイモが50円。イカや黒い天ぷら、カボチャ、もずくは70円。エビ天ぷらは100円。「平助のそば」(大450円、小350円)、「カニそば」(650円)、タコライス(大700円、小500円)…。

 数あるメニューの中でも一番人気はやはり黒い天ぷら。「黒い天ぷらって何ですか」と首をかしげながら試し買いする人から1度に30個ほど買う熱烈なリピーターも。ちょっとした手土産にも重宝されるという。評判は口コミで広がり、11月には全国放送のテレビ番組の沖縄イカスミ特集で取り上げられた。

 店名の「平助」は首里から読谷に移り住んだ曾祖父の名。1世紀前に養豚やバナナ農園、商店など幅広い事業を展開した。津波さんは曾祖父にあやかって沖縄本島内10店舗を目指してフランチャイズ化を計画する。(中部報道部・溝井洋輔)

 【お店データ】読谷村波平2136。店内8席と屋外デッキに4席。営業時間は午前10時半~午後8時(日曜は売り切れ次第終了)。定休日は月曜と第2・4火曜。電話098(958)6198。受取時間を決めて電話予約を薦めている。