【南城】沖縄県南城市大里大城で62年間営業し、8月末に閉店した「城間商店」に感謝を告げる大城青年会とOBのエイサーが4日、同商店前で行われた。息の合った踊りや歌三線を20人が披露。貧しかったころ、つけでの販売にお礼を述べる女性もおり、店主夫妻の城間孝吉さん(75)、正子さん(74)は胸を熱くしていた。(又吉健次)

城間商店に感謝のエイサーを踊る大城青年会やOBら=4日、南城市の同区

青年会から花束を受け取る城間正子さん(左)と孝吉さん=4日、南城市の大里・大城区

城間商店に感謝のエイサーを踊る大城青年会やOBら=4日、南城市の同区 青年会から花束を受け取る城間正子さん(左)と孝吉さん=4日、南城市の大里・大城区

 商店は、孝吉さんの父故・蒲さんが1953年ごろ始めた。米やそうめんなどの食料品、泡盛やまき、プロパンガスと幅広く扱った。集落2番目の店だったが、大型店の影響もあり8月31日に閉店した。

 青年会はこれまで、城間商店からつけで泡盛や氷などを買っていた。城間店主が20年にわたってエイサーの地方を務め、区長として地域のために頑張ったこともあり、青年会OBらが企画。わずか4日で実現にこぎつけた。

 本番の10分ほど前、区の放送で住民にも来場を案内。約80人が見守る中、「七月エイサー」「島めぐり」など3曲を演舞。花束を贈られた孝吉さんは「大きな行事をしてもらい、一生の思い出」とあいさつ。正子さんは「感激した。お店で、特別なことはしていないけどね」と話し、2人とも笑顔を見せた。

 同区の徳元輝子さん(55)は、実家がサトウキビ農家で、支払いは収穫後の年に一度だった。「そうめんやしょうゆと全部つけで買った。いやな顔一つせず買わせてくれたおかげで、7人きょうだいは成長できた」と店主に直接声を掛けた。「閉店は悲しいけど、ゆっくりと休んでほしい」と長年の労をねぎらった。

 企画した青年会OBの島袋元和さん(35)は「店主夫妻が喜んでくれて、うれしい。地域で頑張る城間さんの背中を見て、自分たちは育ってきた。これからも地域を見守ってほしい」と話した。