【浦添】「ワンワン」「ミャーミャー」。そんな“鳴き声”を出しながら走るバスが浦添市宮城にある。みのり幼稚園・保育園のスクールバスだ。夢中で写真を撮る観光客がいる。「あのバスを見た日はいいことがある」といううわさ話をするウチナーンチュもいるという。(平島夏実)

犬バスに乗り込む子どもたち=4日、浦添市宮城のみのり幼稚園・保育園

天井に尻尾が付いている一番人気の猫バス=4日、浦添市宮城のみのり幼稚園・保育園

犬バスに乗り込む子どもたち=4日、浦添市宮城のみのり幼稚園・保育園 天井に尻尾が付いている一番人気の猫バス=4日、浦添市宮城のみのり幼稚園・保育園

 みのり幼稚園・保育園のスクールバスは、全部で4種類。猫、犬、ウサギ、そして黒い汽車バスだ。ウサギ以外は、クラクションが鳴き声や汽笛になっている。

 「これなら楽しく通園してもらえる」と購入を即決したのが、川満匡理事長(57)だ。出張先の北海道で見たスクールバスにほれ込み、2007年から11年にかけて北海道や京都から買い寄せた。気になる値段は普通のバスの約2倍。外装のデコレーション部分に、ちょうどバス1台分の費用がかかるのだという。

 「猫バスが好き。猫飼いたいな」(比嘉香里奈ちゃん)「猫もいいけど、マグロのバス、ないかな」(佐藤央太ちゃん)などと園児らの評判は上々。バス通園する子どもは11年前に比べて5倍に増え、現在は約360人のうち3分の2がバスを使う。共働き家庭や自家用車を持っていない県外出身の父母が増えただけでなく、みのり幼稚園が「あのバスの幼稚園」として人気になった結果でもある。

 バスの運行は朝夕2往復ずつで、南は那覇市安里、北は宜野湾市大山まで。友利綾先生(33)は「カメラを向けてくる観光客に子どもたちとピースします」と恥ずかしそうに明かす。自家用車で通園している子がバス遠足に出掛ける日の笑顔は特別だといい、井村恵先生(25)は「乗りたい願望はかなり高いはず」と笑う。

 みのり幼稚園・保育園は19年春、モノレール延長で新設される「てだこ浦西駅」付近に引っ越す。「もちろんバスも連れていきますよ」。川満翔太事務長(33)がニッコリほほ笑んだ。