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  • 沖縄県と政府の辺野古集中協議は決裂。近く、工事は再開する
  • 翁長知事は今後、辺野古埋め立て承認の取り消しを表明する意向
  • 新基地建設の賛否を問う県民投票も検討する

 【東京】沖縄県名護市辺野古の新基地建設をめぐる県と政府による集中協議の第5回会合が7日、首相官邸で開かれ、双方の主張は平行線のままで協議は決裂した。政府は中断していた辺野古での作業を近く再開する考えを示した。これに対し、翁長雄志知事は今月21、22日にジュネーブで予定されている国連演説前にも辺野古埋め立て承認の取り消しを表明する意向で、近く沖縄防衛局から意見を聞く聴聞手続きに踏み切る方針だ。また、新基地建設の賛否を問う県民投票も検討する。

米軍普天間飛行場移設問題をめぐる集中協議の最終会合で、安倍首相(左から3人目)ら政府側と会談する翁長知事(右手前)=7日午後、首相官邸

政府側の発言骨子

県側の発言骨子

米軍普天間飛行場移設問題をめぐる集中協議の最終会合で、安倍首相(左から3人目)ら政府側と会談する翁長知事(右手前)=7日午後、首相官邸 政府側の発言骨子 県側の発言骨子

 双方は今後も対話を継続する方向だが、県と国との異例の法廷闘争が現実味を帯びてきた。

 会合には安倍晋三首相が初めて出席し、集中協議後も県と対話を継続することを提案した。9日に菅義偉官房長官と安慶田光男副知事が、今後の対話の枠組みなどについて議論する予定だ。

 協議後、翁長氏は「これまで5回の協議でわれわれの考えを説明してきたが、理解は得られなかったということ」と語気を強め、作業再開に不快感を示した。

 一方、菅氏は「普天間の危険除去と閉鎖の必要性の認識は一致したが、方法論の隔たりは埋められなかった」と述べ、県の潜水調査が終わり次第、作業を再開する考えを示した。政府高官は「週明けにも始めたい」と述べた。

 翁長氏は、埋め立て承認の取り消しについて、「私は県民の意思を体して、第三者委員会を最大限尊重するということで今日まできている。あらゆる手段で阻止する」と強調。承認取り消しに向けた手続きを進める考えを示した。

 また、協議の成果に関し「政府と一致できないこともよく分かった。多くの国民の皆さんに(沖縄の思いを)一定程度、理解してもらったのはよかったと思っている」とした。

 県と政府は8月10日から1カ月間を集中協議期間と位置付け、辺野古での作業を中断し、計5回の会合を重ねてきた。

 この日の会合には政府側は安倍首相と菅氏のほかに岸田文雄外相、中谷元・防衛相、山口俊一沖縄担当相が、県側は翁長知事、安慶田副知事が参加した。