沖縄県立博物館・美術館(田名真之館長)は戦前、首里旧円覚寺に配置されていた仁王像の復元作業を進めている。15日、実物大模像の写真パネルが公開された。模像は来年3月に粘土模型を作製後、2019年2月に木彫像が完成する予定だ。同館では仁王像の現存資料が少ないため、「写真や絵などの関連資料があれば知らせてほしい」と呼び掛けている。

高さ約2メートルの仁王像(阿形)の実物大模像の写真パネル。パネル右側に掲げられた木製片は同像の残欠部分=15日、那覇市おもろまち、県立博物館・美術館

資料少ない 情報提供求める

 同館によると、仁王像は旧円覚寺の入り口「総門」に置かれていたカヤ材の木彫。1500年ごろ、院派仏師から造像されたと推定され、総門に向かい右側に阿形(あぎょう)像、左側に吽形(うんぎょう)像の2体が配置されていた。沖縄戦で破壊されたため、現在は戦後に収集された計13の残欠部分が残っている。

 復元制作は、同館が2015年度から7年計画で行う「琉球王国文化遺産集積・再興事業」の中で実施。現在、名古屋の専門機関に依頼し、残された部分などを参考に高さ約2メートルの仁王像2体(阿形、吽形)を作成中だが、特に顔部分の情報が少なく、同年代の類例を参考にしている。

 15日には実物大の写真パネル(阿形像)と一緒に、木製の残欠部分を公開。同館の田名館長は「現段階で知り得た情報を結集したのが写真パネル。来年度には木彫作業に入るので、県民の皆さんに情報提供を呼び掛けたい」と話している。

 同パネルは館内に設置予定。情報提供は同館・博物館班、電話098(941)8200(代表)。