■保守・革新 枠組み超える

2014年11月沖縄県知事選の得票

2014年11月沖縄県知事選の得票率

2014年1月名護市長選

2014年12月衆院選 沖縄1~4区

2014年11月沖縄県知事選の得票 2014年11月沖縄県知事選の得票率 2014年1月名護市長選 2014年12月衆院選 沖縄1~4区

 2014年の沖縄は選挙の「当たり年」となり、米軍普天間飛行場返還問題にとっても大きな節目となった。1月の名護市長選、11月の知事選、12月の衆院選はいずれも名護市辺野古への新基地建設に反対する候補が当選。特に、県内政局で最も重要な知事選は翁長雄志氏が保守系政治家ながら辺野古反対を訴え、辺野古埋め立てを承認した現職(当時)の仲井真弘多氏に約10万票の差で勝利し、「辺野古反対」の民意を示した。

 新基地問題で揺れる地元の名護市では1月19日の市長選で現職の稲嶺進市長が辺野古反対の立場で出馬し、辺野古推進を掲げた末松文信氏を4155票差で破り再選を果たした。

 稲嶺氏は1期目から市内の保守・革新の勢力をまとめていたが、昨年の2期目の選挙では観光業のかりゆしグループなど経済界から新たな支援を受け、政府・自民党が強力にバックアップをした末松氏を破った。

 保守・革新の政党の枠組みを超え経済界の支持を得る新たな構図は、11月16日に行われた知事選に出馬した翁長氏にも当てはまる。

 翁長氏は那覇市長を辞職して出馬を表明し「オール沖縄」の下への結集を呼び掛け、保守系議員の一部や経済界が支援。仲井真氏は菅義偉官房長官が異例の選挙応援に入るなど政府がテコ入れしたが、翁長氏は無党派層大半からも票を集め初当選を果たした。

 知事選直後の12月14日にあった衆院選では、知事選の枠組みで協力した辺野古反対の候補が沖縄1~4選挙区すべてで当選。特に4区は元自民党県連顧問の仲里利信氏が辺野古反対で無所属として出馬し、現職の西銘恒三郎氏を破り注目を集めた。

■県議会も与党多数

 2014年11月の県知事選で名護市辺野古の新基地建設に反対する翁長雄志知事が誕生したことで、県議会では16年間続いた与野党の構図が逆転し、新基地に反対する翁長県政与党の5会派が多数となった。与党5会派は昨年12月の翁長県政発足の直後、同月24日に名護市辺野古への新基地建設断念を日米両政府に求める決議を提案し、賛成多数で可決するなど議会の立場で辺野古新基地建設阻止を後押ししている。

 議席数は議長を除く46議席のうち与党が24議席、野党は14議席、中立は8議席で与党安定多数。与党を構成するのは社民・護憲(8人)、県民ネット(7人)、共産(4人)、社大(2人)、うまんちゅの会(2人)と中立の公明県民無所属に居ながら与党を表明する吉田勝廣氏。

 与党各派はことし2月に政策会議を発足。政府が夏にも辺野古埋め立てに着手することをにらみ、県外からの土砂搬入を規制する条例案の策定に取り組み、6月定例会の提案を予定している。

 与党県議らは2月から月に1度、数千人規模の大会を開催。5月17日の県民大会も主導している。大会後も東京要請や訪米を検討するなど辺野古阻止に向け県政と連携を図る。