全国から障がいのある美術作家12人を集めた「すごいぞ、これは!」展(埼玉県立近代美術館)に、浦添市の社会福祉施設に通う喜舎場盛也さん(36)=那覇市=の出品が決まった。代表作「漢字シリーズ」など約30点を出品する。同展は19日に開幕、会期は11月3日まで。

「無題 漢字シリーズ」の拡大(朝妻彰さん提供)

 喜舎場さんら12人は、文化庁が昨年度実施した「障がい者の優れたアート作品」の全国調査を基に、学芸員から推薦された。漢字を緻密に書き連ねた代表作「漢字シリーズ」のほか、油性・水性ペンのインクをにじませ無数の水玉を描く「ドットシリーズ」といった作品が評価された。

 自閉症の喜舎場さんは2001年、特別支援学校教諭らが企画した「アートキャンプ素朴の大砲展」(浦添市美術館)を皮切りに、国内外の展示会に参加。現在は社会就労センター「わかたけ」で、週2回制作活動に取り組んでいる。

 当時から制作を支援する、若竹福祉会理事の朝妻彰さんは「ここ数年はドット作品に夢中で、半年に1点のペースで制作している。ぎっしり水玉を描く場合もあれば、余白を残すときもあり、本人のその時の感覚で完成が決まる」と話す。

 調査に携わり、喜舎場さんを推薦したインディペンデント・キュレーターの真武(またけ)真喜子さんは「完成された美術家のように、制作手法がきっちり系統立てられている一方で、自由な表現にもあふれている。異なる特徴が絶妙にマッチしている点が面白い」と評価した。