那覇市首里の中城御殿跡から龍潭に面した県道29号の沿道下から、明治以前に造られたとみられる全長約60メートルの旧水路の遺構が22日までに発掘された。琉球王国時代に治水のため用いられていたと推定され、関係者は「さらに長く旧水路が残っている可能性もある」と話している。

明治以前に造られたとみられる全長約60メートルの旧水路=22日、那覇市首里

首里当蔵旧水路の位置

明治以前に造られたとみられる全長約60メートルの旧水路=22日、那覇市首里 首里当蔵旧水路の位置

 コンクリートの歩道下から見つかった旧水路遺構は琉球石灰岩で造られ、幅約70センチ、深さ約60センチ。首里高校側から鳥堀交差点方向に直線状に伸びている。

 発掘調査を行う県立埋蔵文化財センターによると、旧水路は那覇市教育委員会の調査で数メートルが見つかっていたが、県道29号の道路工事に伴い今月、約60メートルの延伸部分が確認された。首里城外苑の池「蓮小堀(リングムイ)」と龍潭を結ぶ位置にあり、雨天など増水時に池の水を龍潭に逃がす役割をしていたとみられる。

 同センターでは「これほどきれいな状態で残っていると思わなかった。蓮小堀まで、まだ残存部分がある可能性も考えられる」と話し、旧水路を記録保存する方針。

 県文化財課は旧水路の保存を求めるが、道路工事を担う県土木建築部では擁壁の整備がほぼ旧水路部分にかかることから「全て保存することは難しいが、少しでも残せないか検討している」と話している。

 このほか中城御殿内からは琉球王国時代の石積み遺構などが確認された。県立埋蔵文化財センターは23日午後10時30分からと、午後2時からの2回、発掘調査現地説明会を開く。先着100人(参加費無料)。問い合わせは電話098(835)8752。