【米国カリフォルニア州バークレー市で平安名純代・米国特約記者】米カリフォルニア州バークレー市議会が15日、米国内の議会で初めて米政府に沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画の中止を求めた「沖縄の人々を支援する決議」を可決した。同決議が可決された背景には、米軍基地の過剰負担で犠牲を強いられている沖縄に真の平和を取り戻したいと地道な活動を続けてきた沖縄県系人らの姿がある。

バークレー市議会の開会前に市庁舎前でセレモニーを行う池原えりこさん(中央)ら関係者

 同決議の採択前、ベイツ市長と市議会議員らを前に、池原えりこさん(バークレー市在住、沖縄市出身)とウェスリー上運天さん(サンフランシスコ市在住、ハワイ系3世)が演説台に立った。上運天さんは、6月の知事や県議らの訪米に通訳として同行した際、「米議員らから辺野古移設は日本の問題だと言われたが米軍基地を使うのは米国だ。どこにあろうと米国の問題だ」と主張。池原さんは「私の母は沖縄人、父は米軍人、私は沖縄で生まれ育ち、米国で暮らしている。辺野古移設問題の当事者は米国だ。米国は当事者としての責任を果たすべきだ」と訴えた。

 池原さんが初めて沖縄の基地問題に関わったのは1996年。当時の米兵暴行事件を受け、米国に問題の解決を訴えようと当地を訪れた高里鈴代さんと糸数慶子さんらとの出会いがきっかけだった。

 以後、池原さんと上運天さんは、サンフランシスコの街頭で三線を演奏しながら署名集めをしたり、現地の女性団体などとも連携して同州選出の米連邦上院議員らに辺野古問題の解決を要請したり、自身でラジオ局と出演を交渉して問題を訴えるなど、幅広く地道な活動を続けてきた。

 池原さんは「私が運動を始めてここまで来るのに20年かかった。バークレー市はベトナム戦争で平和運動の拠点となった市だが、沖縄の米軍基地問題は遠い国の出来事として捉えられている。米世論を喚起するのは容易ではない」とこれまでの道のりを振り返る。

 同決議案を作成し、市議会に提案した「平和と正義の委員会」メンバーのダイアン・ボーンさんは「沖縄の問題はまったく知らなかったが、ある日、ラジオで耳にした内容にはっとした。小さいかもしれないが今回の決議が他都市に広がれば大きなムーブメントとなるのではないか」