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  • 第2次安倍政権の発足から5年が過ぎた。沖縄県民の評価はどうか?
  • 「アベコベ政治」「沖縄の歴史を学べ」など、基地問題では批判の声
  • 経済は「政治が安定、好調さを維持」と高評価。福祉・子育てでは注文も

 第2次安倍政権発足から26日で5年が過ぎた。県内の経済や福祉の現場で活動する関係者、名護市辺野古の新基地建設に反対する市民に「安倍政権と沖縄」について聞いた。

沖縄全戦没者追悼式で、あいさつに向かう安倍首相を見つめる翁長雄志知事(左)ら=6月23日、糸満市小波蔵摩文仁・平和祈念公園

 「この5年はアベコベ政治だった」。新基地建設に反対するヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表(71)は「安倍政権は『県民の気持ちに寄り添う』と言いつつ、新基地建設を強行する。機動隊を配備して市民運動を弾圧するなど、どう喝的な政治ばかりだ。言葉と現実が全く違う」と批判した。

 5年間で発生した米軍絡みの事件事故、訓練激化などを挙げた上で「米国の従属国家に成り下がっている」。さらに強行成立させた安保法制や「共謀罪」、先島への自衛隊配備に触れ「軍事国家に突き進んでいる」と警鐘を鳴らした。

 国会前などで安保法制に反対を訴えた元シールズ琉球のメンバーで、琉球大学大学院生の平良美乃さん(24)は「20歳で選挙権を取得した時、既に安倍首相だった。福祉に力を入れるような言い方をするが、実際は軍事費が増えて軍事国家の道を進んでいる」と警戒する。「過去の日本の植民地政策や沖縄の歴史を学ぶべきだ」と訴えた。

 一方、若い世代が選挙に行かない傾向を危惧した上で「それが首相の5年を支えている。自分たちで考え、行動していかなければ」と力を込めた。

 「経済的には合格点」と話すのは県中小企業家同友会の小渡〓代表理事。会員へのアンケートでも景気に関しては「良い」との結果が出ていると説明し「政治が安定している間は、県経済は好調さを維持できる」と話した。(〓は王へんに介)

 ただ米軍基地が集中する沖縄では、北朝鮮情勢による風評被害で一気に経済が冷え込む可能性も指摘。「沖縄はアジアのインバウンドもあり、観光産業も潤っている。平和が大事だ」と語気を強めた。

 保育士の働き方を考えるネットワーク「にじいろのタネ」の安慶名由紀共同代表(40)は、安倍政権が打ち出した幼児教育・保育の無償化や保育士の処遇改善の施策を一定評価しつつ「待機児童はいまだに解消されていない」と強調。働くために、やむを得ず高い保育費を払って認可外保育園に通わせる親も少なくないと指摘した上で「保育無償化もいいが、保育の受け皿の確保が優先だ」と訴える。

 県内では低所得世帯も多いことから「働く世代を支えられなければ、子どもが健やかに育つ社会もつくれない。問題の本質を見極めた施策を展開すべきだ」と要望した。