【那覇】「クワガタ博士寄贈」のラベルが貼られたアクリル水槽の中には、2匹のクワガタ。のぞき込むと、勢いよく角を突き上げる。那覇署で「クワガタ博士」の愛称で知られる留置管理課の嘉数隆次さん(53)が、當山達也署長の“決裁”を得て飼い始めたものだ。(比嘉太一)

同僚とクワガタを世話する嘉数さん(左)=那覇署

 嘉数さんは今春、同署に赴任。沖縄に生息するクワガタの種類、特徴、生態、生息地を知り尽くすクワガタのエキスパートだ。自己紹介で「クワガタ捕りにはまっています」とあいさつしたのが署内で話題になり、當山署長が二つ返事で署内展示に「OK!」を出した。

 署員からも「クワガタ博士」と呼ばれ、与那城武副署長は「どこの警察署にもいない、クワガタ専門家です」と太鼓判を押す。休日は同僚の子どもたちを対象に、捕獲の仕方や生態を教えるミニ講座も開講しているという。

 普段の業務は容疑者の護送や留置場の管理。容疑者を裁判所などに護送する際は、部下に手際よく指示を出す。その一方で、毎朝6時には欠かさず那覇市識名の林へ「クワガタウオッチング」に向かう。

 警務課カウンターにいるオス、メスとも自ら捕獲したもの。嘉数さんは「留置業務もクワガタ捕りも、根気と粘りが大切。県内の14署では初となるクワガタの繁殖を成功させたい」と意気込んでいる。