【浦添】その“鳥人間”は、黒のミニスカートをひらひらさせて浦添市経塚の道路に立つ。ポーズは毎日、微妙に変わる。8月8日にオープンしたばかりの理容室Noah(ノア)経塚店のスタッフが、お店の存在を知ってもらおうと看板よりも先に設置した人形だ。“鳥人間”を見て来店した新規のお客さんは既に10人超。こつこつチラシを配るスタッフ以上の働きぶりだという。(平島夏実)

“鳥人間”の「経美」(左端)と一緒にポーズを決める理容室Noah経塚店のスタッフら=10日、浦添市経塚

 彼女の名前は経美(きよみ)。店の周りの清掃活動を欠かさない理容室のスタッフが「経塚をもっと美しく」との願いを込めて命名した。

 午前8時半。出勤してきたスタッフの宮里大さん(19)が、店内に引っ込んでいた経美を表の道路にいざなう。「今朝は何となく、腕が伸びているかな」。経美の“リクエスト”をくみ取りながら、ポーズを決めていく。ピンクの付け爪がよく見えるように指を開いたり、バランスを見ながら「スペシウム光線」を放つウルトラマンを演じさせたり。165センチの長身を誇る経美は、針金の入った体を柔らかく曲げてみせる。

 道行く人の反応はさまざまだ。登校途中の浦添工業高校の生徒が、目を丸くする。車を止めて写真を撮るお年寄りや、助手席から手を伸ばして触ろうとする子ども。何度となく振り返って観察する中学生もいる。

 当初、看板もサインポールもなかったという同店。独特のアイキャッチ作戦が功を奏し、経美はお店の存在以上に有名になりつつある。

 「ヤンバルクイナだって思う人もいるけれど、実際は黒アヒルです」

 店長の宇良輝之さん(41)が、説明しながらニヤリと笑った。ハロウィーンには、経美の服装だけでなく顔そのものも変わるかもしれないそうだ。

 Noah経塚店への問い合わせは、電話098(987)5771。(月曜、第3火曜定休)