「このテントを撤去しろ」「愛国心はないのか」。19日深夜から20日未明にかけて、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で起きたテント襲撃事件。座り込みに反対する男女約20人の集団がテントに押し掛け、怒号が飛び交った。カッターナイフなどで横断幕やのぼりが切り裂かれ、いすやテーブルが倒された。座り込みの市民らともみ合いになり、騒然となった。

座り込みに反対する人たちに倒されたテーブルやいす=20日未明、名護市辺野古、米軍キャンプシュワブ・ゲート前

 座り込みの市民らによると、最初に集団が踏み込んできたのは19日午後4時すぎ。街宣車で市民らに罵声を浴びせ、写真を撮るなど嫌がらせもあったという。

 午後6時ごろから、集団が辺野古集落入り口近くの緑地帯で酒盛りをしているのを複数の市民が目撃。

 午後11時ごろ、カッターナイフなどを持った集団が再び押し掛け、フェンスの横断幕を切り裂いた。シュワブ内にいた警察官に制止され「もう一度来るからな」と言い残して集団は立ち去ったという。

 「テントをつぶせ」。午後11時55分ごろに、集団は再度押し掛けた。怒号を放ちながら横断幕を引きちぎったり、テントのいすやテーブルをひっくり返したりしたという。市民らと集団がもみ合いになり、顔を殴られた市民もいたという。

 集団は、制御する警察官に「なんでテントを放置しているんだ」などと怒号。酒に酔っている様子で、走って警察官の抑制を突破し、テントに近付こうとする人もいた。

 テントにいた女性(27)は「酒に酔っていた上、カッターで横断幕を切り裂きながら近づいてきた。本当に怖かった」と振り返った。

 一方、集団ともみ合った男性は「暴力は許せない」とした上で「彼らは主張を聞いて欲しいんじゃないかと感じた。ネットを見ていると、背後にあおっている人がいる。そちらの方が許せない」と話した。

 また、同日午後6時ごろから、市民が警察に複数回通報し対応を求めたが、「思うような対応がなかった」という。