那覇市母子生活支援センターさくらに、段ボールいっぱいのお菓子を抱え不定期に子どもたちを訪ねてくる男性がいる。子どもたちからの呼び名は「コアラのマーチのおじさん」。その正体は、同センターの活動などを取り上げた本紙連載「ここにいるよ 沖縄子どもの貧困」を読んだ中山禎さん(46)=那覇市=だ。さくらの當眞郁子施設長は「サンタさんかタイガーマスクのよう。温かい気持ちがありがたい」と話している。

お菓子を持ってさくらを訪ねる中山禎さん=那覇市、母子生活支援センターさくら(提供)

 2015年に本紙の連載を読んだ中山さんは、多くの幼い子どもたちが子どもらしい生活を送れずに過ごしていることを知り「子どもが一番うれしいことは何だろう」と考えた。そこで、お菓子ならどんな子どもも喜んでくれるのではないかと「コアラのマーチ」を段ボールに詰め、さくらを訪ねた。以来、2年間にわたり今月まで、お菓子の寄付を8回続けている。

 8回の寄付のうち7回がコアラのマーチだったことから、子どもたちは親しみを込めて中山さんのことを「コアラのマーチのおじさん」と呼ぶ。中山さんは「個人でできることには限りがあるが、少しでも子どもたちの笑顔につながっていることがうれしい」と話した。