【ジュネーブ22日=福元大輔】翁長雄志知事は22日午後(日本時間同日夜)、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で記者会見し、前日の国連人権理事会での知事の声明発表に対し、日本政府代表部が「基地問題を人権理事会で取り上げるのはなじまない」と反論したことに「基地問題が一番大きな人権問題だ」と再反論した。翁長知事は同日午後5時すぎにスイスを出発し、英国、東京経由で24日沖縄に戻る。早ければ25日にも、名護市辺野古沿岸の埋め立て承認を取り消しとする文書を沖縄防衛局へ送付する。

国連人権理事会での主要日程を終え、記者会見する翁長雄志知事=22日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部

 翁長知事は21日、全国の都道府県知事では初めて人権理事会で発言。度重なる選挙結果で反対の民意を示しているにもかかわらず、名護市辺野古の新基地建設が進められることに「県民の自己決定権や人権がないがしろにされている」と訴えていた。

 約2分間の声明発表では盛り込めなかった具体的な事実について、翁長知事は会見で、沖縄戦後の27年間の米国施政権下で、日本国籍も米国籍もない状況に置かれ、女性への暴行事件や小学校へのジェット機墜落など基地があるために苦しめられてきたと説明した。

 また、米軍航空機の夜間飛行や基地内での環境汚染、日米合同委員会で飛行基準を取り決めてもオスプレイが住宅地上空を飛び交う現状に「沖縄の基地をやりたい放題で使っている」と強調。「この状況を知らずに人権とは関係ないと言うのは非常に残念だ」と重ねて批判した。

 また、2013年1月の東京行動で、県内の41市町村長、市町村議長、県議がオスプレイ配備に反対し、普天間の県外移設を求めたにもかかわらず、日本政府の一顧だにしない姿勢に「自己決定権とどう関連するかを皆さんで考えてほしい」と問い掛けた。

 また、国連での知事演説により「県民に勇気と自信と誇りが出ると思う」と指摘。非政府組織(NGO)などと連携し、「今後も縁があって、可能性があれば、国際社会に沖縄問題を伝える活動を続けたい」と話した。