沖縄県糸満市大里にある産業廃棄物中間処理業者「富士盛産業」で2日に発生したリサイクル工場の全焼火災で、当時工場内で小型の重機を操縦していた男性従業員が「重機の下から煙が上がった」と話していることが3日、糸満市消防本部への取材で分かった。糸満署と同消防本部は4日に実況見分し、出火原因を調べる予定。隣接する住宅と事業所に延焼はなかった。避難していた介護福祉施設の入所者も施設へ戻った。

重機で工場の鉄骨を解体した後、消防隊員が施設内の消火に当たった=3日午後4時55分ごろ、糸満市大里

 4日午前0時現在も消火活動は続いている。業者によると、重機でプラスチック材を整理していた際に火災が発生した。本紙の取材に「近くに可燃物はなく、煙が上がった原因は不明。調査には誠心誠意対応したい」と話した。火災現場では、散乱した黒色の固形燃料や段ボールの山などが確認された。糸満署は操縦していた従業員から話を聞き、煙が上がった重機を中心に慎重に調べる方針。

 同消防本部によると、火災のあった工場はこれまでに複数回、出動要請があった。法律で設置が義務付けられている火災報知機と消火器について、直近の検査で問題はなかったという。出火当時の作動状況などについても詳しく調べる。

 現場では、工場の鉄骨部分を重機で解体し、施設内に山積みされた廃棄物を崩しながら消火した。県道7号にある消火栓から水を引き、大型のタンク車が何度も現場を行き来した。周辺道路の交通規制も3日午後11時半ごろまで続き住民生活に影響した。

 また、県環境部は3日、有害ガス発生の有無をチェックするため大気調査を実施した。4日以降、産業廃棄物の燃え殻に有害物質が含まれていないかのサンプリング調査を行う。大気調査の結果は判明まで1週間程度かかる見通し。