【八重山・宮古】台風21号が接近している先島地方では26日、漁師や観光関連業者が対策に追われた。今年に入って5度目の台風。過去最大級の暴風が吹き荒れた台風15号の襲来から、わずか約1カ月しかたっておらず、住民からは「もうこりごり」と、ため息が漏れた。

ロープで船を固定する漁師ら=26日、石垣市新栄町

観光客が行き交う中、防護ネットを張る作業を続けるホテル従業員ら=26日午後、宮古島市平良西里

ロープで船を固定する漁師ら=26日、石垣市新栄町 観光客が行き交う中、防護ネットを張る作業を続けるホテル従業員ら=26日午後、宮古島市平良西里

 石垣市新栄町の漁港で船の陸揚げ作業に当たった漁師の王滝貴(おおたきたかし)さん(29)は「台風は通りすぎても小魚がいなくなり、しばらくは不漁が続く」と表情を曇らせ、「1度の台風で1週間以上は漁にならない。今年は何度も来ているのでウンザリだ」

 8月末の台風15号では、猛烈な暴風で車や家のガラスが割れる被害が各地で相次いだ。

 レジャー船のガラスが割れた男性(37)は今回、手製の木枠でガラスを覆い、余念がない。「前回の台風は金属チェーンも引きちぎられた。自分の船ならまだいいが、他の船は傷つけられない」と、念入りに強風対策に当たった。

 石垣島と竹富の島々を結ぶ船舶会社は27日の西表島上原、波照間、鳩間の運休を決定。他の路線は午前の早い時間を運行し、波の状況を見ながら午後までには順次、運休する見込み。

 宮古島市でも、市街地のホテルで従業員が防護ネットの準備や、鉢植えを片付ける対策に追われた。

 従業員の友利悟さん(47)は「前回の台風では石垣で大きな被害が出た。対策を急ぐとお客さんは不安がるかもしれないが、安全に徹底することが優先だ」とほかの従業員と作業に汗を流していた。