年末の大掃除で、あふれる服や雑貨と格闘して思った。なんと物が多いことか。かわいいから、安いから、いつか使うかもしれないから-。無駄に買い込むことが習い性になっている

▼関連本が次々と出版されるなど「片付け」ブームが続いている。それだけ多くの人が直面している課題なのだろう。ボタン一つで買い物ができる時代。豊かさが生む皮肉だ

▼浦添高1年の浦崎花音さんはごみを捨てきれず近隣に迷惑をかける人の話に接して「物を捨てられる人」と「捨てられない人」の違いを考えた(1日付オピニオン面)

▼前者は自分が使うか使わないかで判断し、必要な物と不要な物を分けられる。後者は使えるか使えないかで判断し、「いつか」と取っておいた物が生活を圧迫する。真理を突いた意見である

▼片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんは「片付けとはモノを通して自分と対話する作業」だという。自分の理想の暮らしを具体的にイメージし「適正量のカチッとポイント」がくるまで物を減らすことだと

▼年末に片付けたクローゼットには「余白の美」が生まれ、「シンプルさは究極の洗練である」というダビンチの言葉を思い出した。簡単に、多様な物が手に入る時代だからこそ、自分の価値基準を持つ。物の中で溺れてしまわないためのサバイバル術だといえる。(高崎園子)