承認を取り消す前に、沖縄県は行政手続法に定められた「聴聞」ではなく、「意見聴取」と呼ぶ沖縄防衛局の弁明の場を設定したが、国側はこれを拒否し、聴聞であれば応じる方針を取ってきた。「意見聴取」か「聴聞」か-。県がどちらを選ぶかで事業者としての防衛局を「国」と見なすか、民間事業者と同様に「私人」かスタンスが明確になり、法廷を見据えた理論構築に直結すると見られている。

聴聞と意見聴取の違い

 聴聞も意見聴取も、処分する県が沖縄防衛局の見解を聞く手続きで、中身は全く同じだ。行政手続法13条では、行政は許認可の取り消しなど不利益処分を下すときには、聴聞手続きをしなければならないと定めている。

 一方で、同法4条1項は処分される側が「国の機関または地方公共団体もしくはその機関」であれば、「適用しない」と定めている。防衛局は国の機関なので、聴聞をする対象ではない、というのが県の認識だ。

 ただ、弁明の場を与えずに即座に取り消すと、仮に司法が防衛局を私人と同様だと認定した場合、県が必要な手続きを取っていないと指摘される恐れがある。そのために「意見聴取」と名付けた聴聞に代わる場を設けた。

 県は、「国を私人と認めた上で聴聞するわけではない」と、見解は変わらないと強調する。県が「行政手続法の適用除外に該当する」と前置きしながら聴聞する根拠として、同法4条1項が「適用しない」と表現し、「適用してはいけない」と禁止する文言ではないことを説明材料の一つにする考えだ。

 聴聞をしたことで「県が防衛局を私人と認めた」と認定されることも想定される。その場合、防衛局が不服申し立てをする根拠の「行政不服審査法」を、県は別個で解釈して「国は私人と異なる」と申し立ての適格がないと主張することも考えられる。