約50年ぶりに最大瞬間風速80メートルを超える猛烈な暴風となった台風21号。26日から27日にかけて先島諸島の南海域を西にゆっくり進み、非常に強い台風に発達し、勢力を保ったまま与那国島地方を直撃した。沖縄気象台の担当者は「台風で、もっとも風雨が強い中心付近の東側が与那国島地方を通ったことで、記録的な暴風となった」と説明する。

最大瞬間風速の歴代全国順位

 加えて、上空1500メートル付近で吹いている強い風が雨雲によって地面まで押し下げられる「対流活動」が活発だったことも要因に挙げている。

■1966年の第2宮古島に次ぐ記録

 台風21号接近に伴い、28日に与那国島で観測された最大瞬間風速81・1メートルは国内観測史上5位に当たる。標高3776メートルの山頂付近にある富士山測候所の記録を除くと、台風に由来するものでは3番目。

 沖縄県内では、1966年9月の第2宮古島台風(85・3メートル)に続き2番目で、80メートル超は49年ぶりとなる。

 第2宮古島台風(コラ台風)は島の半数以上の民家7765棟が損壊。通信施設が破壊され、外部との交信が途絶えるなど、「戦後最大の被害」と言われた。

 国内史上4位となる61年9月の第2室戸台風は、高知県の室戸岬付近に上陸し、死者194人・負傷者4972人が出た。今回の台風21号は、記録的被害を出した過去の台風と匹敵する風速を与那国島にもたらした。